ゼンショーHD 決算/3月期増収増益、すき家・はま寿司が好調

ゼンショーホールディングスが5月14日に発表した2024年3月期決算によると、売上高9657億7800万円(前年同期比23.8%増)、営業利益537億700万円(147.1%増)、経常利益509億1300万円(81.3%増)、親会社に帰属する当期利益306億9300万円(131.4%増)となった。

新型コロナウイルス感染症における行動制限の撤廃に伴い、経済活動の正常化による人流の回復や個人消費の持ち直しが見られ、外食業界に追い風となっている。既存店売上高前年比は、「グローバルすき家」で14.9%増、「グローバルはま寿司」で9.3%増、「グローバルファストフード」で13.4%増、「レストラン」で20.4%増、「小売」で1.4%減だった。

「グローバルすき家」は売上高2653億4100万円(18.6%増)、営業利益185億700万円(252.7%増)。

国内すき家では、「明太マヨチーズ牛丼」、「月見すきやき牛丼」、「お好み牛玉牛丼」などを販売。中国のすき家では、「菜の花ゴマダレ牛丼」、「四季豆牛丼」などを展開している。

3月末の店舗数は、103店舗出店、84店舗退店した結果、2632店舗(国内1957店舗、海外675店舗)。

「グローバルはま寿司」は売上高1970億5800万円(16.3%増)、営業利益114億1700万円(35.5%増)。「はま寿司」は、日本と中国などに店舗を持ち、新鮮な海産物を使用したすしに加え、麺類やデザート、ドリンクなどのサイドメニューも充実させている。

3月末の店舗数は、56店舗出店、2店舗退店した結果、667店舗(国内605店舗、海外62店舗)。

「グローバルファストフード」は売上高2437億6100万円(57.2%増)、営業利益は、139億6900万円(90.7%増)。

「なか卯」は、親子丼・京風うどんを中心に、専門店にも負けない商品を提供。同セグメントでは、2023年4月1日よりグループ入りしたハンバーガーチェーンの「ロッテリア」、とんかつ専門店の「かつ庵」、武蔵野うどんの「久兵衛屋」などを含む。

そのほかに海外では、すしテイクアウトのAdvanced Fresh Concepts Corp.や2023年5月23日よりグループ入りしたSushi Circle Gastronomie GmbH、2023年9月15日にグループ入りしたSnowFox Topco Limited、ハラル認証を取得したチキンライス専門店TCRS Restaurants Sdn.Bhd.などを運営している。

3月末の店舗数は、789店舗出店、313店舗退店した結果、1万472店舗(国内994店舗、海外9478店舗、FC7845店舗含む)。

「レストラン」は売上高1407億5000万円(20.1%増)、営業利益74億1800万円(前年同期は営業損失4億4800万円)。

ファミリーレストランの「ココス」は、季節感を重視したフェアメニューの積極的な導入による商品強化、専門店にも負けない味の追求を推進している。

パスタ専門店の「ジョリーパスタ」、ハンバーグ&ステーキレストランの「ビッグボーイ」など「レストラン」セグメントは3月末で、20店舗出店、35店舗退店した結果、1189店舗(国内1188店舗、海外1店舗、FC77店舗含む)。

「小売」の当連結会計年度の売上高は、784億2900万円(0.3%増)、営業損失は、マネジメント体制や仕入れの見直しを行い、赤字額が縮小したが、9億2400万円(前年同期は営業損失22億9400万円)。

北関東中心に展開しているスーパーマーケット「マルヤ」、「ジョイフーズ」などのほか、青果販売を行っているユナイテッドベジーズなどがセグメントに含まれている。

3月末の店舗数は、2店舗出店、2店舗退店した結果、132店舗となった。

次期は、売上高1兆800億円(11.8%増)、営業利益625億円(16.4%増)、経常利益615億円(20.8%増)、親会社に帰属する当期利益370億円(20.5%増)を見込んでいる。

■ゼンショーHDの関連記事
賃上げ2024/ゼンショー正社員12.2%、大卒初任給27万8000円に

© 株式会社流通ニュース