車いすボクシング「仲間増やしたい」 佐世保で普及イベント 体を動かす楽しさ伝える

トレーナーとスパーリングを披露する前田さん(左)=佐世保市民文化ホール

 障害がある人たちへの普及を目的としたイベント「チャレンジドボクシング」が12日、長崎県佐世保市平瀬町の市民文化ホールであった。車いすのボクサーがスパーリングなどをして体を動かす楽しさを伝えた。
 同市のウルフパックハウスボクシングジムの森進至代表らでつくる実行委の主催。車いすボクシングの認知度はまだ低いが、障害があってもスポーツを楽しんでほしいと普及を目指している。
 車いすボクサーは、6年前の交通事故で脊髄を損傷し、胸から下が動かなくなった前田秀喜さん(60)=佐賀県有田町=。同日はジムのトレーナーとリングに上がり、スパーリングを披露。車いすの向きを変えながらパンチを繰り出した。前田さんは「これからも目標を持って頑張っていきたい。仲間が増えてくれればうれしい」と話した。
 イベントには、元WBAスーパーフェザー級スーパー王者の内山高志さんや元東洋太平洋ライト級王者の坂本博之さんらも参加。トークショーもあり、市民らに「諦めなければ夢はかなう。人の見えないところで努力することが大切」などとメッセージを送った。

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