“運命の日”を目前に世論戦がさらに激化…「ミン・ヒジンが嫌だと素直に言え」HYBEの主張にADORが反論

親会社HYBEが主張する経営権の奪取行為について、傘下レーベルでNewJeansの所属事務所でもあるADORが強く否定した。

5月16日、ADORは公式立場文を通じて、ADOR側がアナリストのA氏を通じてADOR経営陣や外資系投資家のミーティングを斡旋したというHYBEの主張に反論した。

先立ってHYBEは5月14日、ミン・ヒジン代表など、ADORの経営陣が未公開情報を利用して株式売買に乗り出した事実を調査してほしいと、金融監督院に陳情書を提出。HYBEはその陳情書に、アナリストA氏に関する調査要請も一緒に盛り込んだ。

「ミン・ヒジンが嫌だったと率直に言え」

(写真提供=OSEN)ミン・ヒジン代表

これに対してADORは、「アナリストA氏も大株主の同意なしに証券や売却が不可能だということを知っているので、一切の経営権奪取と関連した検討意見を提供したことがない」と主張した。

続けて「記事化されたミーティングは、A氏が進行した『国内Kカルチャー投資誘致のための多数の上場/非上場企業のミーティング』だ。多様な下流企業および産業の成長展望を経験し、ソウルのグルメ訪問などが含まれたスケジュールで、ADORの副代表はHYBEのミーティングを控えて昼食したのだが、これをあたかもADOR売却のための別途投資家とのミーティングであるかのように見せることは、明白な偽り」と強調した。

また食事の席で交わした対話は、すでに公開された「ADORの2023年実績」を土台とする一般的な対話であっただけで、「増資」や「売却」などの話はまったく行われなかったと主張した。

それと共に、一部で提起されたADORミン・ヒジン代表のいわゆる「奴隷契約」、株主間の契約などをA氏に検討してもらった事実は、HYBEのパク・ジウォンCEOに勧められたためとし、パク・ジウォンCEOとミン・ヒジン代表間の対話内容の一部を公開した。

ADOR側は「昨年12月9日、パク・ジウォン代表はミン・ヒジン代表と株主間契約の内容に対する協議をする途中、“それを信じられないのであれば、そのA氏と仕事をしなさい”、“引き止めない”、“自分で判断してくれ”と言い、自分を信じないのであれば外部の諮問会社を通じて複数の検討を受けることを勧めた」と伝えた。

(写真提供=HYBE)パク・ジウォンCEO

続けて「ミン・ヒジン代表はこれまで数回、言葉を変えるパク・ジウォン代表の言動が信じられなくなり、HYBEとレーベル間の利害が衝突する状況で、ADORはこれを検討する自主的な法律および財務組織がないため、長い知人であるA氏に契約書の検討を頼んだ」と説明した。

ADOR側は、「HYBEはむしろミン・ヒジン代表が嫌だったと率直に言ってほしい」とし、「現在起きている状況を見れば、ミン・ヒジン代表を解任すると同時に、信頼を崩して社会的に埋葬させようとすることがHYBEの最初の目標であることが確実に感じられる」と怒りを表わした。

それと共に「訴訟はHYBEが株主間契約に違反して、ミン・ヒジン代表の解任案件として臨時株主総会招集請求をしたために提起されたもの」とし、「HYBEはミン・ヒジン代表に対する解任の証拠を捜し出すことができず、上記の訴訟を防御するために“ホコリはたき式”に世論を扇動している。法廷闘争を控え、言いがかりと消耗的な世論戦は、ミン・ヒジン代表に否定的なイメージを与えようとする意図としか見えない」と声を高めた。

なお、ミン・ヒジン代表の解任をめぐるADORの臨時株主総会は、5月31日に開かれる。HYBEはADORの持分80%を保有しているだけに、ミン・ヒジン代表を単独で解任できる状況だ。

ただミン・ヒジン側は裁判所に、HYBEの議決権行使を阻止する仮処分を申請しており、裁判所がミン・ヒジン代表側の申請を受け入れれば、臨時株主総会での解任は実現しない可能性が高い。裁判所の判断は5月17日に下される予定だ。

ミン・ヒジン代表の運命が決まる5月17日を目前に、HYBEとADORの世論戦がますます激しさを見せている。

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