取り調べや当事者立ち会いの実況見分をせずに虚偽の捜査資料を作成 元鹿児島県警巡査部長を在宅起訴 鹿児島地検

 鹿児島地検は15日までに、虚偽の捜査資料を作成したなどとして、虚偽有印公文書作成・同行使と公用文書毀棄(きき)の罪で、姶良市の会社員で元県警巡査部長の男性(53)を鹿児島地裁に在宅起訴した。3月29日付。

 起訴状などによると被告は、2019年9月から22年2月までの間、19年8月から21年12月に発生した10件の過失運転致傷事件の捜査で、取り調べや当事者の立ち会いによる実況見分をせずに、警察署内で少なくとも22通の虚偽の公文書を作成、行使したとしている。同年に発生した別の過失運転致傷事件に関する捜査書類を、保管していた警察署から持ち出し、22年9月まで自宅に隠して書類の使用をできなくしたとされる。

 県警は23年5月、虚偽有印公文書作成・同行使と公用文書毀棄の疑いで書類送検していた。当時姶良署交通課に勤務しており、上司が捜査資料を点検して発覚した。

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