陸上の山縣、パリ五輪断念 男子100の日本記録保持者 「右脚違和感の治療に専念」

ことし4月の織田記念に出場し、予選で10秒58だった山縣

 陸上男子100メートルで9秒95の日本記録を持つ山縣亮太(セイコー、広島・修道高出)が16日、オンライン会見に臨み、「3月ごろから右脚の違和感で万全な状態で走ることができておらず、試合でベストパフォーマンスを発揮するのが難しい。今後は(右脚の)違和感の治療に専念し、日本選手権までの出場を見送ることに決めました」とパリ五輪の出場を断念することを明かした。

 山縣は2012年のロンドン五輪から3大会連続で五輪に出場。16年のリオデジャネイロ五輪では400メートルリレーで銀メダルに輝いた。21年の東京五輪前には9秒95の日本新記録を出した。

 東京五輪後の同年10月にパリ五輪を見据えて右膝の手術に踏みきり、約1年半のリハビリと強化を経て23年4月の織田幹雄記念国際大会で復帰した。同年10月の鹿児島国体で10秒12と復調ぶりを示したが、今季は苦戦。4月の織田記念の予選では10秒58に終わり、レース後には右脚に違和感があることを明かしていた。

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