利用料500円&きれいな夜景、1時間で百名山にも登れる「穴場のキャンプ場」

筑波山中腹にある筑波高原キャンプ場からの景色(撮影:武田マスオ)

「百名山の中腹で焚き火を楽しみながら景色を満喫できるキャンプ場がある」と聞いたら、登山好きにとってはかなり興味がそそられる話題だろう。

茨城県にある「筑波山(つくばさん)」は、「東の富士」と称される美しい景観と山容を持つ。ロープウェイやケーブルカーも整備されているので、初心者や子どもでも気軽に頂上を目指せる百名山として人気である。

そんな「筑波山」の中腹には、茨城県桜川市が運営する「桜川市 筑波高原キャンプ場(以下、筑波高原キャンプ場)」がある。筑波高原キャンプ場の敷地内には、筑波山の二つある頂上の一つ、女体山山頂へと続く登山口があるので、キャンプと登山の両方を堪能できるスポットとして、知る人ぞ知る穴場キャンプ場となっている。

今回は、筆者がオススメする筑波高原キャンプ場からテント泊で筑波山(女体山)登頂を楽しむプランとそのメリットについて紹介しよう。

■メリット1 宿泊費がワンコイン

筑波高原キャンプ場の宿泊費は、小学生以上1人1泊で500円と格安だ。抜群の景観を眺めながらキャンプができて、1泊500円とはありがたいかぎりである。トイレや水場など最低限の設備は揃っているので、キャンプ経験者であれば快適に過ごせる場所だ。

チェックインがAM10時と早いので、日中の時間をたっぷり使えるのは嬉しいポイントだ。宿泊は基本的に予約制で、桜川市のホームページで会員登録をしてからの事前予約となる。

■メリット2 登山口がキャンプ場の敷地内にある

登山口が筑波高原キャンプ場の敷地内にあるので、テントを出てすぐに登山開始といったプランが可能だ。

たとえば早朝に家を出て午前中のうちに登山を開始し、昼過ぎには下山して筑波高原キャンプ場にチェックインし、午後をゆっくりキャンプで過ごすパターンと、午前中に筑波高原キャンプ場にチェックインしてテントを設営してから向かうことも可能だ。

筑波高原キャンプ場はチェックインが早い時間から可能なのと、登山口が目の前という2つの条件から、到着時間や登山の移動時間を考慮した幅広いスケジュールを組むことができるのも魅力である。

登山口から女体山山頂までは、比較的傾斜が緩やかな林間コースだが、ところどころ木の根が出ている所もあるので足の運びには注意が必要だ。

頂上からは関東平野を一望できる。晴れた日はスカイツリーが見えるので、探してみるのもいいだろう。

キャンプ場の登山口から筑波山(女体山)頂上までは往復で2時間程度。初心者でも道迷いがない明瞭な道だが、日が暮れる前にはキャンプ場に戻って来るようにしよう。

■メリット3 キャンプを楽しむ

下山後はパノラマの景観と共にキャンプを楽しもう。登山から帰ってきてすぐにテントサイトでくつろげるのは最高だ。やはり景観の良い所で時間を過ごすのは、非日常感があって気持ちがワクワクする。

夜は夜景が素晴らしい。焚き火と夜景と好きなお酒とツマミがあれば、至福のひと時になること間違いなしだ。

■キャンプ場利用にあたっての注意点

筑波高原キャンプ場は金土日の週末だけの営業となっており、平日利用が不可なので注意してほしい。設備面ではシャワー利用が15時までなので、15時以降は周辺の日帰り温泉施設を利用しよう。

オートキャンプ場ではないため、車・バイクでのテントサイトの乗り入れは禁止だ。キャンプ場は全体的に傾斜地となっており、階段も多くキャリーワゴンなども使えない。駐車場からテントサイトまで荷物は全て手で運ぶ必要がある。

ファミリー向けの大型テントや大型のハードクーラーボックスなど重いものは極力控えて、軽量でコンパクトな装備で行くのがオススメだ。

■まとめ

今回は筑波高原キャンプ場を利用しての登山キャンププランをご紹介した。片道1時間程度で登れる百名山とセットで景観のよいキャンプを楽しめるのはありそうでなかなかない貴重なロケーションである。

都心から車利用なら2時間程度でアクセスできるので、登山とキャンプを楽しんでみたい人は候補の一つに加えてみてはいかがだろう。

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