柏の夜空にこだました“マオ”コール。「お待たせしました」エース細谷真大が今季初ゴールで逆転勝利の立役者に

[J1第14節]柏 2-1 湘南/5月15日/三協フロンテア柏スタジアム

5月15日に開催されたJ1第14節で、柏レイソルはホームで湘南ベルマーレと対戦。1-1で迎えた後半アディショナルタイム、勝負を決するゴールが生まれる。決めたのは細谷真大だ。

90+1分、右サイドから島村拓弥がクロスを送り込む。細谷は腰あたりの高さに飛んできたボールを巧みにトラップし、すぐさま右足を振り抜く。鋭いシュートを突き刺した。

エースが待望の今季初ゴール。得点後、柏熱地帯(ゴール裏1F席)に駆けこんだ細谷は「なかなかホームであっち側(柏熱地帯)に向かってゴールを決めるシチュエーションが少ないっていうのもあるし、ゴール裏に友だちもいるので、飛び込みました」と熱狂を振り返る。

井原正巳監督は試合後の会見で「真大のゴールに関して、我々チーム全員、そしてサポーターの皆さんも待ち望んだゴールだと思う。彼もこれでひとつ取れたので、これからゴールを量産してほしい」と、その活躍を喜んだ。

【動画】チームを勝たせる真のエースへ! 細谷真大が劇的決勝弾
試合後にメガホンを渡され、サポーターに対し「お待たせしましたっていうことと、次も取りたいという思いを伝えた」という細谷は、パリ世代での競争にも目を向ける。

「(U-23アジアカップが終わってから)代表選手全員が各クラブでのポジション争いが始まっていて、それぞれがそれぞれのクラブで戦えていると思う。また競争し合って、6月に集まれたらなと思う」

柏の夜空にこだました“マオ”コールは、サポーターが叫びたくて仕方なかった名前に違いない。細谷のさらなる奮起が、中位に甘んじるチームの上位進出の鍵を握っているはずだ。

取材・文●平龍生(サッカーダイジェスト編集部)

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