まつりば、高校向け起業体験プログラムの販売で近畿日本ツーリストと提携

まつりばは、同社の運営する高校生向けの起業体験プログラム「StartupBaseU18」の販売提携について、近畿日本ツーリストと5月9日に合意した。この提携によって、学校(おもに高校)に対して総合的な探究の時間を活用した旅マエ・旅アトの学習と、修学旅行先でフィールドワークするプログラムの販売を開始している。

今回の提携に至った背景には、高校で週に1コマ以上の「総合的な探究の時間」が必須となり、「主体的・対話的で深い学び」といった「どのように学ぶか」を重視するよう変化していることがある。学校側は「総合的な探究の時間」で、生徒が実社会と接続した主体的な学びができるカリキュラムをデザインしたいものの、校内学習だけでは限界を感じているケースも多い。その中でまつりばに対し、「修学旅行などの課外授業と校内学習を連動させた探究活動をしたい」というリクエストがあったことから、近畿日本ツーリストとの提携によるワンパッケージでの旅マエ・旅ナカ、旅アトの実践の提供となった。

同提携では、近畿日本ツーリストがおもに高校へ提案・販売する修学旅行や課外研修において、起業体験プログラムおよび事前・事後学習をセットで提案する。商品の概要は以下の通り。

なお同提携においては、修学旅行のニーズの変化にも着目している。コロナ禍によって、高校生は学校生活の中で自粛・行動制限・黙食などが続き、人とつながる機会やコミュニケーション機会が圧倒的に不足していた。そこで、アフターコロナーでは実社会において人と出会う、つながる、地域への共感・関係性を作るなどの機会が修学旅行に期待されている。

また、高校に教科以外の学びの時間である「総合的な学習の時間」(現在は「総合的な探究の時間」)が新設されて以降、社会と接続された探究学習を実現したいと考えた教員は、校内では難しい学習を課外学習や修学旅行先で行いたいとの考えを持つようになった。

10代・20代の旅行者は、旅行に対して観光よりも体験を求めるよう変化してきていることから、従来の観光に加えて自らがテーマを持って旅先へ向かう目的型旅行は、高校生のニーズにも合致している。

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