マリノアシティ福岡 今年8月に閉館 建替えへ 三井不動産と福岡地所が共同開発

福岡市西区の大型商業施設「マリノアシティ福岡」が、今年8月18日に閉館し、三井不動産が新たな商業施設に建て替えることが決まりました。

◆三井不動産と福岡地所が発表

建て替えられるのは福岡市西区小戸にあるアウトレットモール「マリノアシティ福岡」です。

三井不動産は16日、「マリノアシティ福岡」の営業を今年8月18日で終了すると発表しました。今後は、福岡地所と共同で新たな商業施設への建替えを目指します。

◆新施設は「三井アウトレットパーク」を提案

関係者によりますと、ららぽーとなどを運営する三井不動産が全国13か所で展開している「三井アウトレットパーク」として、現在の施設を全面的にリニューアルする計画を提案しているということです。

マリノアシティ福岡の土地と建物は、福岡地所と福岡リート投資法人が所有しています。福岡リート投資法人は今年9月にスポーツデポ、ニトリ、フードコートなどが入居している「マリナサイド棟」を福岡地所など2社に鑑定評価額より2900万円高い7億8300万円で売却することを決めています。

◆2000年に開業したマリノアシティ福岡

マリノアシティ福岡は、有名ブランド品を低価格で販売する九州初の本格的なアウトレットモールとして2000年10月に開業しました。2004年7月にアウトレットII棟、2007年9月にはアウトレットIII棟がオープンし、現在は約160店舗が入居しています。しかし、開業から20年を超え、建物や設備が老朽化したため、運営会社である福岡地所は建替えを含め、事業の大幅な見直しを検討していました。

◆三井アウトレットパーク 九州には未進出

関係者によりますと、三井不動産が提案しているのは、「(仮称)三井アウトレットパーク福岡」で、コンセプトは、「海風やマリーナを感じながら街歩きを楽しめる商業空間」。海とふれあいを楽しめるウォーターフロントの心地よさを最大限に生かし、リゾート感のあるアウトレットパークに生まれ変わる計画です。

店舗数を現在の約160店舗から200店舗、駐車場の台数も約700台増やすほか、アウトレット以外でも訪れたくなるような滞在型施設を目指すということです。マリノアシティ福岡のシンボルである観覧車は撤去される見通しです。

三井アウトレットパークは三井不動産グループが運営し、全国13か所で展開しています。(※神戸は一時閉館中)関東が中心で、西日本では岡山県倉敷市にありますが、九州にはまだ進出していません。三井不動産はおととし福岡市にオープンした「ららぽーと福岡」の運営会社でもあります。

◆競争激化する大型商業施設

福岡には「ジ・アウトレット北九州」、佐賀県鳥栖市には「鳥栖プレミアムアウトレット」があるほか、「マークイズ福岡ももち」や「ららぽーと福岡」「キャナルシティ福岡」もあります。新しく開業する商業施設の成功は、周辺の大型商業施設と差別化を図り集客につなげることができるかが鍵となりそうです。

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