ママ友が副業をはじめました。主婦の副業はどれくらい稼げるのですか? また夫の扶養に入っているのですが、確定申告はしないといけないのでしょうか?

副業の平均月収は?

株式会社パーソル総合研究所(東京都港区)の「副業実態・意識調査結果【個人編】」(調査時期:2018年10月26日~30日、調査対象者:副業者1082名、副業意向者1238名、非副業意向者1249名)によると、副業の平均月収は6万8200円となっています。

図表1

出典:パーソル総合研究所 副業実態・意識調査結果【個人編】

副業の収入は「5〜10万円未満」が23.8%と最も高く、次に「1〜2万円未満」「3〜5万円未満」が20.0%となっています。そのため、副業をしている多くの方は1~10万円前程度の収入になることが予想できます。

一方、10万円以上の収入がある方は一気に数が少なくなり、全体の18.8%しかいません。そのため、副業で10万円以上を稼ぐことは簡単ではないことが分かります。

副業で確定申告が必要になのは所得20万円超え

主婦が副業をして確定申告が必要になるケースは、所得20万円を超える場合です。所得は年収と違い、すべての収入から経費を引いた金額になります。経費として収入から引くことができるのは、主に以下のような費用です。

__●旅費交通費
●通信費
●接待交際費
●損害保険料
●消耗品費
●会議・研修費
●車両・燃料費
●事務所経費
●租税公課
●広告宣伝費
●仕入
●外注工賃
●修繕費
●減価償却費
●雑費__

また自宅で在宅の仕事をしている場合は、一部仕事用として使用している部屋のスペース(地代)や光熱費などを「家事按分」として計上することもできます。

扶養には2つの基準がある

夫の扶養内で働く場合、「税法上の扶養」と「社会保障上の扶養」の2つの基準があります。税法上の扶養と社会保障上の扶養では、扶養の対象となる年収・所得の基準が異なり、図表2の要件をすべて満たす必要があります。

図表2

出典:国税庁「配偶者控除」、全国健康保険協会(協会けんぽ)「被扶養者とは?」

税法上では、夫の扶養内で働くためには「所得48万円以下」、社会保障上では「年収130万円未満」となります。これらの基準を超えてしまうと、税法上では「住民税」や「所得税」、社会保障上では「社会保険料」を自分で支払うことになるので要注意です。

このほかにも、被保険者の年収や年齢によっても要件が異なる場合もあるので、扶養のことで疑問がある場合は、配偶者の勤務先へ確認するか、厚生労働省の「年収の壁突破・総合相談窓口(0120-030-045)」へ相談しましょう。

副業での所得が20万円を超えたら確定申告が必要

副業の平均月収は6万8200円で、10万円以上の月収を得ている方は全体の18.8%しかいません。また、副業をして所得が20万円を超えた場合には、確定申告が必要になります。

夫の扶養内で働きたい場合には、税法上では所得48万円以内、社会保障上では年収130万円未満に調整すると、税金をうまく抑えて収入を増やせるでしょう。

出典

株式会社パーソル総合研究所 副業実態・意識調査結果【個人編】
国税庁 スマホで確定申告(副業編)
国税庁 No.1191 配偶者控除
全国健康保険協会(協会けんぽ) 被扶養者とは?

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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