「中国は成長と革新の源泉」ダノンCEO

「中国は成長と革新の源泉」ダノンCEO

上海市で開かれた第1回中国国際輸入博覧会に出展されたダノンの飲料水。(2018年11月7日撮影、上海=新華社記者/劉大偉)

 【新華社パリ5月16日】フランス食品大手ダノンのアントワーヌ・ド・サンタフリーク最高経営責任者(CEO)はこのほど、新華社のインタビューに応じ、中国は成長とイノベーションの源泉だとし、中国市場の深耕を進め、強固さを増した中仏全面的戦略パートナーシップの中でより大きく発展することへの期待を示した。

 ダノンは1987年に中国市場に進出し、最も早期に進出したフランス企業の一つとなっている。サンタフリーク氏は「中国進出は画期的な一歩であり、全く新しい市場に足を踏み入れることを意味するだけでなく、中国市場の先行きを好感し、中国との協力に対し十分な自信があることも表明している」と説明した。

 現在、同社が中国で生産する製品は消費者の誕生から老年期までライフサイクル全体をカバーする。中国は2018年以降、同社にとって世界2位の市場であり続けている。20年からは上海市のオープンサイエンスリサーチセンター開設、江蘇省無錫市の医療用栄養食生産拠点拡張、山東省青島市、湖南省長沙市、上海市での専門栄養食品工場建設に相次いで乗り出した。23年には中国市場の売上高が世界の11.0%を占め、24年1~3月には中国市場の売上高の伸びが世界トップクラスとなった。

 サンタフリーク氏は中国事業発展に成功しているフランス企業の代表として、今月6日にパリで開かれた中仏企業家委員会第6回会議に出席し、「仏中関係の急速な発展により、ダノンの中国市場開拓に有利な環境が生み出されている」と語った。同社が中国で成功を収めることができたのは、両国間の活力にあふれる経済・貿易協力の現れだとの見解を示した。

 中国は高成長を実現すると同時に、「健康中国」と「美しい中国」の実現も推し進めているとし、これはダノンの発展戦略と十分に一致すると強調した。中国のフードテックは世界最先端で、競争も激しいとし、「だからこそ、ダノンのグローバルな発展において中国が極めて重要となっている。中国に構える研究・イノベーション拠点は同社のグローバル・イノベーション戦略の中で中核的な役割を発揮している」と述べた。

 同氏は23年以降、たびたび中国を訪れており、中国がデジタル化の面で世界トップクラスであることを実感しているとし、「ダノンは中国市場への資源投入を拡大し続けている。『新たな質の生産力』(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)に資金を投じ、現地人材の育成、デジタル化、先端科学技術、現地工場の高度化を進めている」と明かした。その上で、「中国市場に対するコミットメントは揺るぎない。なぜなら、中国を成長とイノベーションの源泉とみなしているからだ」と述べた。

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