相模原弥栄高女子バスケ部 組織力で公立校の星 強豪私学に対等、県3位 相模原市中央区

県立相模原弥栄高校女子バスケットボール部=写真=が県春季大会(4月27日〜5月6日)で私立の強豪校もひしめく中、3位の好成績を収めた。夏の全国大会「インターハイ」出場をめざし、練習に熱が入っている。

「チームの強みは組織力。他のチームと異なる変則的なディフェンスやパスで繋げる戦いを続けてきた。昨年は1ゴール差で全国を逃してしまった。今回こそ全国の切符を獲得したい」と話すのは顧問でヘッドコーチを務める鶴田明浩教諭。

関東選手権大会県予選を兼ねた同大会では、初戦の県立秦野高に101対60で勝利。2回戦では私立旭丘高を79対42で破り、3回戦では県立松陽高に61対59で競り勝った。迎えた準決勝戦では私立の強豪、星槎国際湘南高と対戦して惜しくも51対76で敗れたが、3位決定戦で私立の強豪、白鵬女子高に60対53で勝利した。

鶴田教諭は前任校の県立海老名高校を強豪校に育て上げ、全国大会に出場させた経験がある。相模原弥栄高校には8年前に着任し、強豪校へと押し上げてきた。

現在、部員数は1年生から3年生まで30人と大所帯。公立の強豪校として知られ、川崎から箱根まで県内各地から受験を通じて生徒が集まっている。同校にはスポーツ科学科があるが、普通科の生徒も同部に所属している。一方、県内の私学では海外からの留学生や県外からの推薦で選手を集めてチームを構成するケースも少なくない。

主力選手のひとり、普通科3年の浅倉美月さんは「関東大会への出場がクリアできてよかった。私立は個人スキルが高い選手が多いが、弥栄はチームで戦うことが強み。次はインターハイ出場を目指して頑張りたい」と意気込む。

鶴田教諭は「私やコーチと生徒たちの求めるものが合致していることが重要。バスケットボールを地域文化として捉えてやってきた。バスケを通じて人として成長してもらいたい。今、頑張っていることが財産になる」と話している。

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