「おおの自然観察の森」で春の自然観察会開催 命をつなぐ植物の工夫とは?|地球派宣言

5月5日、廿日市市の「おおの自然観察の森」で、春の草花と樹木をテーマにした、自然観察会が行われました。

おおの自然観察の森

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子どもから大人まで16人が参加。

広島県森林インストラクターの資格を持つ田淵さんが、植物の魅力を伝えました。

広島県森林インストラクター 田淵三紀子さん

春を代表する山菜として、食用としても親しまれているワラビ。

実は、外敵から身を守るための工夫があるのだとか。

ワラビ

ワラビの葉の分かれ目には蜜線(みつせん)があり、そこから蜜を出してアリを集めます。

そこに集まったアリが、アブラムシや蛾の幼虫などから、食害されるのを防いでくれるという仕組み。

蜜を出して自分を守るという植物の知恵です。

ワラビの蜜線

さらに、森を奥へと進んでいくと…珍しい植物を発見しました。

土の際に花をつけるサンヨウアオイです。

サンヨウアオイ

サンヨウアオイが土の際に花をつける理由は、アリなどの土の際にいる虫に受粉を依頼しているからなんです。

サンヨウアオイの花

そして、カエデの一種「ウリカエデ」にもユニークな特徴があります。

翼のような形をした果実は、流体力学的の理論にかなった形状をしていて、まるでプロペラのように、種を遠くに飛ばすことができるんです。

ウリカエデの果実

様々な植物の生態や、命をつなぐための工夫を知った参加者は、「植物が人間以上に素晴らしい生き方をしていることを知って、考え深いものがあった」と語りました。

参加者

案内役を務めた広島県森林インストラクターの田淵さんは、「植物にふれて、感動をしてもらうことで自然を大切にしようという気持ちを持ってほしい」と話します。

インタビューに答える田淵さん

自然の中でたくましく生きる植物たち。

皆さんも身近な植物にふれて、その生命力を感じてみてはいかがでしょうか?

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2024年5月15日放送)

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