Kリーグ仁川、観客のペットボトル投げ込み行為で制裁金&ホーム応援席閉鎖 挑発選手も制裁金80万円

韓国プロサッカー連盟は5月16日に第8回賞罰委員会を開き、仁川(インチョン)ユナイテッドとFCソウルのGKペク・ジョンボム(23)に対する懲戒を決定した。

今回の懲戒は、5月11日に仁川サッカー専用競技場で行われたKリーグ1第12節の仁川対FCソウルの試合終了後に発生した事案に対するものだ。

同日の試合終了後、FCソウルのペク・ジョンボムは仁川サポーターのいるゴール裏に向かって両腕を突き上げ叫ぶなど、観客を刺激する行動をした。

これを受け、ゴール裏の仁川サポーターはピッチに向かってペットボトルを投げ込んだ。

選手たちが自制を要請しても、ペットボトルは大量に投げ込まれた。何人かの選手は投げ込まれたペットボトルが直撃。なかでも、FCソウルのMFキ・ソンヨン(35)は急所に直撃していた。

ピッチにペットボトルを投げ込む仁川サポーター

この事態に対する処分として、仁川には「制裁金2000万ウォン(日本円=約230万円)」及び「ホームゲーム応援席閉鎖5試合」の懲戒を科した。

これは、Kリーグ試合規定第20条第6項に基づき、ホームチームは試合中または試合前後において会場の安全と秩序維持に対する責任を負わなければならない義務があるためだ。

今回の件は少数の人員がペットボトルを投げ込まれた過去の事例と異なり、数十人が加担して、選手たちに向かって集団的に投げ込まれたため、深刻な事案を捉えた。

また、FCソウルのペク・ジョンボムにも、観客に対する非紳士的行為を理由に、「制裁金700万ウォン(約80万円)」の懲戒を科した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ペク・ジョンボム

なお、仁川は自主的な懲戒として、来る5月25日の光州(クァンジュ)FC戦、29日の蔚山(ウルサン)HD FC戦の2試合でホーム応援席の全面閉鎖を発表。

そのほか、ホームゲームにおいて全区域で物品搬入規定の強化、応援道具の事前申告制の運用を行い、観戦文化改善のためのキャンペーンを展開することを明らかにした。

また、ペットボトル投げ込み行為に関する「自己申告制」も発表。投げ込み行為を自ら申告した観客に対しては、今後クラブの民事・刑事上の法的措置における対象から除外し、クラブの自主的な懲戒のみを科すことを伝えた。

仮に自己申告をしなかった場合は、写真や映像、証言などすべての証拠資料を基に警察署に告発し、今回の事故に対するクラブのすべての財政被害に対する金銭的損害補償請求を行うことを予告していた。

(文=ピッチコミュニケーションズ)

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