県警トップが危機感にじませる 「SNS型投資・ロマンス詐欺」被害急増 4月だけで島根の被害額1億1300万円超

今年に入ってからの被害額は島根だけで2億6000万円に達しました。去年後半から全国的に増えている投資や交際をかたった新手の詐欺。島根県内でも被害が急増し、警察が緊急会議を開きました。

県警トップが危機感をにじませました。

島根県警 中井淳一 本部長
「1件当たりの被害も5000万円を超えるような高額被害が発生している所であり、大変憂慮すべき状況であります」

きょう開かれた緊急対策会議。
先月発足したSNS型投資・ロマンス詐欺等対策プロジェクトチームに向け、県警の中井淳一本部長が対応を指示しました。

島根県内ではきのうも著名人の投資サポートをかたった5320万円のSNS型投資詐欺被害が報じられました。

交際や結婚をうたうロマンス詐欺と合わせた被害額は、4月だけでおよそ1億1300万円あまり。今年に入ってからは2億6000万円に達しました。

島根県警 上田哲三 生活安全部長
「SNS型投資詐欺はもちろん、ロマンス詐欺においても、投資ですね、投資。投資が詐欺の名目になっている」

島根県警 武上武志 刑事部長
「前段で被害者を信用させるため、長期間にわたって犯人とやり取りをしている実態が見られます」

従来型の特殊詐欺被害額は4月はおよそ46万円と減少傾向。
いま急増しているSNS型投資・ロマンス詐欺では働き盛りの世代が狙われていて、その分、被害も高額になる一方で、啓発が難しい点もあるといいます。

島根県警 大國智之 生活安全部調査官
「スマホの中で全て終わってしまうので、他の人に相談したり、ほかの人に目に触れることがない」

県警ではチラシなどで典型的な手口の周知を進め、被害の拡大防止を図りたい考えです。

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