留学を希望する社会人女性が増加中! 人気の留学先は2位シドニー、1位は?

留学前に知っておきたいあれこれ

留学メディアなどを運営する若松千枝加さんによると、留学を希望する社会人女性は増えているそう。「昔から行きたかった」「海外で成長したい」この2つの動機が多いという。

「これから留学を計画する人は、円安の状況がいつまで続くか見えないこともふまえ、費用面は余裕を持って備えた方がいいでしょう。また海外生活は良くも悪くも予測できない事態の連続。偶然を楽しむマインドこそ留学を実りあるものにするカギになると思います」

自分の強みや弱みを洗い出し、なりたい自分を描いておくことが大切と言うのは、留学・キャリアコンサルタントの本橋幸夫さん。

「現在地(今の自分)となりたい自分にはギャップがあるはず。留学先でそれを埋めるにはどうしたらいいか、まずはプランニングしてみましょう。もちろんノープランでも収穫はあると思いますが、より充実した留学生活にするために有効な準備になります」

行き先

Q、働く女性の留学先として、どこの国が人気なの?

A、カナダ&オーストラリアが人気です。

1位:バンクーバー(カナダ)
2位:シドニー(オーストラリア)
3位:ブリスベン(オーストラリア)
4位:トロント(カナダ)
5位:オークランド(ニュージーランド)

留学専門誌のデータでは、カナダやオーストラリアに人気が集まった。「この2つの国は比較的治安が良く、アメリカやイギリスより費用が抑えめ。またオーストラリアはよっぽど地方都市に行かない限り、バスや電車で移動しやすい。そうしたバランスの良さが人気の理由です」(若松さん)

【2大人気都市の基本データ】

バンクーバー

  • 平均最低気温:(12~2月)3°C
  • 平均最高気温:(7~8月)22°C
  • 時差:‐17時間(サマータイムは‐16時間)
  • フライト時間:約9時間(直行便の場合)

シドニー

  • 平均最低気温:(7月)8°C
  • 平均最高気温:(1~2月)26°C
  • 時差:+1時間(サマータイムは+2時間)
  • フライト時間:約9時間45分(直行便の場合)

Q、“穴場”の人気留学先があれば知りたい!

A、マルタやセブ島、ドバイに注目を。
リゾートのマルタやセブ島は環境が良く、物価が安めなどの理由で人気が高い。「最近はドバイやマレーシアも話題です。ドバイは英語圏ではないですが英語留学ができ、マレーシアはコタキナバルなどのリゾートも女性に人気。海外上級者が選ぶ印象があります」(若松さん)

Q、留学エージェントを利用するのが、やっぱり安心?

A、ほとんどの人が一度は相談しています。
留学先や学校選び、渡航前の語学レッスンなど留学に関わるサポートをしてくれる留学エージェント。「かかる費用を考慮しつつ、一度相談に行くといいと思います。時間的に余裕があれば手続きをすべて自分で調べて行うことも可能です。それも有意義な経験になるはず」(若松さん)

Q、自分に合った国はどうやって選べばいいの?

A、フィーリングで選んでOK!
情報サイトなどで国ごとの特徴を見比べ、生活しやすそうな国を“感覚”で選んでいいと、本橋さん。「正直、留学内容にそんなに差はありません。円安の影響で、費用を少しでも抑えられる国を選ぶ傾向もありますが、せっかくなら行きたいと感じた国を選んだ方が充実するはずです」

Q、留学先の学校は、どんなことを基準に選ぶの?

A、問い合わせ時の“対応”をチェック。
自分で学校を探す場合は、立地や授業料、授業内容などで目星をつけ、気になる点は問い合わせを。「レスポンスも判断基準になります。遅かったり、ぞんざいなところは要注意です。自分で決めるのが難しいと感じたら、エージェントに希望を伝えて紹介してもらっても」(若松さん)

若松千枝加さん 女性向けの留学ウェブマガジン「女子Ryu」、ニュースサイト「留学プレス」の運営など、留学関連の事業を行う企業の代表。留学やワーキングホリデーの普及に尽力している。

本橋幸夫さん 留学コンサルティング会社代表。留学生の就職・キャリア教育の重要性に着目し、国内初の留学・キャリアコンサルタントとして活動。著書に『留学帰国者の就活』(本の泉社)。

※『anan』2024年5月22日号より。イラスト・佐藤拓人 取材、文・熊坂麻美

(by anan編集部)

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