ご祝儀に「10万円」ってアリなんですか? 割り切れる数字はNGと聞きましたが、キリがいいなら問題ないのでしょうか? 今度「いとこ」の結婚式に参加します

ご祝儀の相場

親しい関係の人の結婚式では、ご祝儀の相場が気になる人は多いでしょう。ここでは、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会が平成29年に行った新郎新婦との関係性によるご祝儀の平均金額を紹介します(図表1)。

図表1

一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 祝儀(結婚祝い)等に関するアンケート調査(平成29年度)集計結果 より作成

図表1から、親族以外のご祝儀の金額は平均3万円程度であることが分かります。しかし、自分が上司などの目上の立場になると、3万円以上包む場合もあるようです。親族の場合は、関係性によって金額が大幅に異なるため、事前に周りの年長者に相談しておくとよいでしょう。

ご祝儀に10万円はいいの?

結論からいうと、ご祝儀が10万円でも問題ありません。ご祝儀の金額は基本的に奇数がいいといわれています。なぜなら、偶数は「割り切れ=別れ」を連想させてしまうため、避けるべき数字と考えられているからです。

しかし、10万円はキリのいい数字であることと奇数の「1」が含まれているため、問題ないとされています。

結婚式を欠席する場合のご祝儀はどうしたらいい?

結婚式を欠席する場合のご祝儀の金額は、出席する際の金額の半額もしくは、3分の1といわれています。しかし、出席を伝えるタイミングで金額は変わる点に注意しましょう。

招待状をもらう前に口頭で伝えた場合や招待状で欠席を伝える場合は、出席する際の金額の半額もしくは3分の1ほどでよいでしょう。友人の場合は、1万円から5000円が相場です。欠席する場合はご祝儀ではなく、ご祝儀に包むのと同等の金額のプレゼントでもかまいません。

しかし、欠席する場合は結婚式の1~2ヶ月前となるべく早めにご祝儀を渡しましょう。最低でも1~2週間前までに渡しておくのが一般的です。

欠席時のご祝儀の渡し方も、直接会える場合はお祝いの言葉と一緒に渡すのがよいでしょう。遠方で直接渡せない場合は、メッセージカードを添えて郵便局の「現金書留」から送りましょう。現金を郵送する場合は、「現金書留」で送らなければならないため、注意が必要です。

招待状で出席と回答したにもかかわらず急きょ欠席する場合は、料理や引き出物などの準備もしてあるため、出席時と同じ金額を包みましょう。

ご祝儀を準備する際のポイント

ご祝儀の金額の相場がわかったところで、ご祝儀のポイントである「ご祝儀袋」「袱紗(ふくさ)」「新札」について紹介します。

ご祝儀袋

ご祝儀袋は、「結び切り」または「あわじ結び」の水引、のし、中包みのついているものを選びましょう。「蝶結び」の水引がついているものもありますが、出産や昇進のような何度もあってよい祝い事に使用されるものですので、結婚式には不向きです。

袱紗

袱紗は、祝いの席にふさわしい明るい暖色系のものを使うといいでしょう。弔事用で使われる寒色系のものは避けるようにしてください。紫は慶事用と弔事用のどちらで使ってもかまわないため、1枚用意しておくと必要なときに慌てずにすみます。

新札

お札は新札を用意しましょう。多くの結婚式は、土日に行われます。新札は銀行の両替機で用意できますが、土日は利用できません。そのため、前日の深夜や当日だと新札を用意できない可能性がある点に注意しましょう。

包む際は、肖像画が表面になるように入れるのが一般的なマナーです。

ご祝儀のルールを理解して、新郎新婦をお祝いしよう

ご祝儀で10万円を包むことは問題ありません。しかし、関係性を踏まえてご祝儀の金額を決めましょう。

ご祝儀袋や袱紗、新札は事前に用意しておくと、直前で慌てずにすみます。ご祝儀のポイントを押さえて、結婚式当日に新郎新婦をお祝いしましょう。

出典

一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協) 祝儀(結婚祝い)等に関するアンケート調査(平成29年度)集計結果

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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