八戸港沖の貨物船座礁事故 船体撤去など作業完了が8月中旬に延期 「海底の砂に埋まり掘削に時間が掛かる」

およそ3年前に八戸港沖で発生した外国船籍の貨物船座礁事故についてです。貨物船の撤去が3カ月延期されることになりました。

2021年8月、パナマ船籍の貨物船「クリムゾンポラリス」が八戸港沖で座礁し、船体が2つに折れました。

これまで、現場海域に残された船の後部、船尾の撤去が課題となってきました。

2024年3月、船尾のうち最大の難所とされてきた機関室部分の撤去作業が完了。5月中旬にも、すべての作業を終える予定でした。

16日に開かれた説明会には、漁業関係者など30人ほどが出席し、非公開で行われました。

終了後、船主側の代理人弁護士が取材に応じました。

【船主側代理人 赤塚寛弁護士】
「完全に撤収しますよというのは、8月中旬になるだろう」
「今回、(作業が)最終段階に入っているということを申し上げましたので、最終的には8月中旬には完全に終わるだろう」

延期の理由については、残りの居住区部分が海底の砂に埋まり、掘削や回収などに時間が掛かるとし、改めて作業工程を見直した結果だとしています。

【船主側代理人 赤塚寛弁護士】
「本来では、(事故発生から)1年程度で撤去が終わると説明を申し上げましたが、なかなか現状作業を進めていく中で、不確定要素がいろいろ出てきてですね、結局3年掛かってしまったということに対しては、我々船主としてもかなり責任を感じている」

今後は、居住区部分の撤去を7月末までに進め、すべての作業を8月中旬までに終わらせる計画です。

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