自民が規正法改正案を単独提出へ 立憲・泉代表は公明党に「立憲案と協議をするという決断を」

立憲民主党の泉健太代表

立憲民主党の泉健太代表は16日に国会内で開いた同党「次の内閣」閣議の冒頭、自民党が政治資金規正法改正案について単独で法案提出に向けていることに言及した。

自民党はこの日、党本部で開いた総務部会などの合同会議で同規制法改正案を大筋で了承。連立を組む公明党との共同提出が見送られ、17日にも単独で国会に提出する方針だという。

異例の事態となった背景には、パーティー券購入者の公開基準の問題があった。公明党はパーティー券購入者を公開する基準を現在の「20万円超え」から「5万円超え」への引き下げを主張。しかし自民党の同規正法改正案では「10万円超え」にとどめている。

泉氏は「政治改革についてはゴールデンウィーク明けすぐから、本格的な議論が始まると思っていましたが、自民党に引き延ばされて、与党の側が二転三転、最終的には暗転した。公明党にもそっぽを向かれて、公明党にも愛想をつかされるような状況で、自民党が単独提出する方向で進んでいる。本当にこの数日間は何だったんだいう気がします」とあきれた表情を見せながら問題点をこう指摘した。

「国会の審議は日にちも限られているなかで、やっていかなければいけないところです。与党のゴタゴタですべてが遅滞している。国民が求める、納得する政治改革案が今国会で結実するのかどうかということをわれわれは厳しく問うていかなければならないと考えています」

自民党との溝が埋まらなかった公明党については「自民党案に愛想をつかしたことであればですね、本来の改革案を持っている立憲案とですね、協議をするという決断を公明党にしていただきたい。そうじゃなければ自民党案には乗らなかったですけど、同じ穴のむじなと言われても仕方がないと思いますから、公明党が本気で政治改革を望むなら、自民党案に愛想をつかせたと、野党と協議をする、そして(自民党に)プレッシャーをかけて本当の政治改革を実行するんだということをわれわれとしても求めていきたい」とした。

同規制法改正案は自民党案と野党側との主張の隔たりが大きい。来週からの審議は難航することが予想されている。

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