「ダイゼンは試合の流れを変えられる存在。彼がいなければ…」セルティック優勝決定戦でも1G1Aの大活躍を見せた前田大然に地元メディアが賛辞!

現地時間5月15日に行なわれたスコットランド・プレミアシップ第37節(トップ6・セカンドフェーズ第4節)で、セルティックはキルマーノックを5-0で下し、最終節を残して2位レンジャーズに勝点6差をつけたことで、3シーズン連続54回目のリーグ優勝を決めた。

敵地での一戦ながら、相手を圧倒したセルティックは、開始5分に旗手怜央のスルーパスで右サイドを抜け出したマット・オライリーのクロスをアダム・アイダーが決めて先制すると、その7分後にはアリスター・ジョンストンがゴール前に入れたボールに前田大然が猛然と突っ込んで合わせて2点目。前田は35分、縦パスに反応してスピードでマーカーを置き去りにし、左サイドからのクロスでジェームズ・フォレストのゴールをお膳立てする。
後半も相手ゴールに迫り続けたディフェンディングチャンピオンは、51分には多重攻撃からオライリーが強烈なシュートを決めて4点目。さらに71分、旗手のボール奪取からのパスワークを経て、オライリーが冷静に自身2点目を決めてダメを押し、試合終了の笛とともに、歓喜の瞬間を迎えることとなった。

新たな戴冠に相応しい圧倒的な内容となったこの優勝決定戦で、日本人選手は旗手、前田が先発出場し、古橋亨梧(62分)と岩田智輝(74分)が途中から出場したが、最も目に見える活躍を見せたのは、今回も前田だった。 62分間のプレーでボールタッチ26回、シュート1回(枠内)、パス12回(成功11回)、キーパス2回、タックル3回(成功3回)、ボールロスト2回、ファウル1回という“控えめ”なスタッツとなったものの、先制点を奪ったチームをさらに勢いに乗せる2、3点目を生み出すという重要な仕事を果たし、クラブはSNSで「ジョンストンがゴール前に鋭いクロスを送り、これを前田がゴール前数ヤードの距離から確実に決めた」と、2点目について伝えている。

セルティックのクラブ専門サイト『THE CELTIC WAY』は、前田が戦前に行なっていた自身のSNSについて言及し、「日本のカルト的英雄は火曜日、SNSで『セルティックは明日チャンピオンになる』と宣言していたが、彼自身が12分にチームの2点目を決めたことで、その後の試合は一方的な展開となった」と綴った。
優勝決定ということで、現時点で選手個々のプレーに詳しく言及している現地メディアはあまり見つからない中で、地元グラスゴーの総合メディア『Glasgow World』は、10点満点の採点で、オライリー(10点)に次いで、フォレスト、アイダーと並ぶ「9」の高評価を前田に与え、以下のように評している。

「そのスピードを活かしてゴールを挙げ、さらにフォレストのゴールのために素早い動きを見せた。ダイゼンは試合の流れを変えられる存在である。一部の人々は、彼の今季の最終的な結果を満足していないかもしれないが、彼がいなければセルティックは今と同じチームではいられなかった」

構成●THE DIGEST編集部

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