「前日が涼しく きょう暑いと思った日は患者が…」5月なのに暑い!運動会目前で学校が取り組む熱中症対策

静岡県内は5月17日、静岡で最高気温が29℃予想となるなど、暑い1日となりそうです。そこで心配なのが熱中症です。県内の小学校では、運動会の練習が始まっていて、教員らは、念入りを対策をしています。

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静岡市葵区の麻機幼稚園。朝から元気よく登園する子どもたちの姿がありました。

<麻機幼稚園 高橋明人園長>
「文科省から熱中症対策防止についてということで、ガイドライン来ました」

子どもたちの登園前に、毎朝開いているミーティング。園長から職員に共有されたのは、5月1日に国から配布された熱中症事故防止についてのガイドラインです。

<麻機幼稚園 高橋明人園長>
「今年は時差式熱中症ということで、うちに帰ってからとか、帰る途中で具合が悪くなることを懸念して、しっかりクールダウンさせてから次の活動に移るとか、そういう項目が加わっている」

麻機幼稚園では、このガイドラインも参考に、園独自の対策マニュアルを作成するなど、早くも熱中症対策に取り組んでいます。

静岡市内の小学校では、運動会に向けて練習が始まっています。練習するのは、日差しが直にあたる運動場。授業の前、教員が置いたのは、熱中症指数モニターです。

<静岡市立安西小学校 榊原道伸教頭>
「この指数が危険。31以上になったときには、子どもの体調が心配ですので、授業を行わないようにしています」
Qいまの数値は?
「今は19.3です。まだ注意レベルまでいっていません。きょうは思いっきり授業できるかなと思っています」

また、45分間の授業の中で2回、水分補給の時間を設けています。さらに、子どもたちの靴箱に熱中症の危険レベルがわかるボードを掲示しています。

<静岡市立安西小学校 細谷恭子養護教諭>
「子どもたちがこの掲示を見て、『いまは注意レベルだな。水筒を持って移動しよう』とか、『危険レベルだから、きょうは外では遊べないな』ということを判断して、実際に行動ができるように身に着けてほしい」

教育の現場では、すでに始まっている熱中症対策。医師によると、8月や9月よりも暑くなり始めるいまの時期の方が熱中症の患者が多いといいます。

<静岡済生会総合病院 小柴真一救急救命センター長>
「前日が涼しくて、きょう暑いなと思った日は、熱中症の患者さんが運ばれてくることが多いです。理由は、暑さに慣れていないとか、服装を厚着していたりして、熱をうまく逃がせない格好をしていたりとか」

では、わたしたちは、どういう対策をしたほうがいいのでしょうか。

<静岡済生会総合病院 小柴真一救急救命センター長>
「8月とかに向けて、暑さに体が慣れて、汗をかいて熱の負荷に耐えられるコンディションにもっていくと、暑い日でも大丈夫なものが、涼しいときに暑くなるのは全然違う。暑さに体が慣れるように、適度な運動をしてもらえたらいいかなと思います」

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