「涙の女王」キム・ジウォン母役、誘拐・監禁された過去を告白「10年間エレベーターも乗れず」恐怖語る

ドラマ「星から来たあなた」「屋根部屋のプリンス 」、最近は「涙の女王」でも母親役を演じた女優のナ・ヨンヒが、過去に見舞われた事件について語った。

ナ・ヨンヒは最近、YouTubeチャンネル「今ペク・ジヨン」に出演。20年前の42歳だった当時、監禁・誘拐された経験を明かし、ペク・ジヨンを驚かせた。「ゴルフに行こうと車に乗ったら、誰かが後部座席のドアを開けたので、知り合いかと思って振り返ったら、知らない青年が横からナイフを突き出しながら入って来た」「私の人生は終わったと思った」と回想する。

この当時、清潭洞(チョンダムドン)で白昼堂々の誘拐事件が多発しており、俳優仲間たちの間で話題になっていたという。「もし、そんな状況になったら『シンディを迎えに行かなきゃ』が、(誘拐されたという)合図だという計画を立てた」と言い「だけどいざとなったら、何も思い浮かばなかった」と吐露。

そしてナ・ヨンヒは「むしろ超然になった」「あ、もう人生が終わるんだ、どうしようかな?」と考えながら冷静な気持ちになると「そうして監禁されたまま、数時間が経過した。その後、誘拐犯が4人になった」とし「その時、クレジットカードを渡した」と明かす。

「とても若い子たちで、『なぜ、こんなことをするの?』と聞いた。遊ぶお金がほしいとか、若い頃はそういう気持ちがあるから。私も、なぜそんな話をしたのか分からないが『家族に愛されず、さまざまな不満の中で生きているのは、全て大人の責任だ。ごめんね』というような話をした。誘拐犯たちは、沈黙しながらじっとしていた」と、自身が誘拐犯に伝えた言葉を語った。

続けて「ある子は『もう1日誘拐しよう』と言い、ある子は『もう解放したい』と言って意見が分かれた。結局、持っているカードを2枚渡した。通報しないという条件で解放してもらった。水原(スウォン)のどこかで降ろしてくれた」と、冷静に対応したという。「怖くなってしまったわけでもなく、やっと終わったと思い、次はどうすればいいんだろうという気持ちだけだった」と付け加えた。

ナ・ヨンヒは拉致された後、なんと8時間も連れ回されたという。「足がガクガクする程ではないと、そこにいた時は超然となったのに、後から恐怖が膨れ上がって押し寄せてきた」と語り、その日から10年もの間、タクシーだけでなくエレベーターさえも乗れなくなるほど、深刻なトラウマがあったと話し、悲しみを誘った。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

© 株式会社神戸新聞社