レーガン出港「二度と来るな」 横須賀の市民団体、海上で「母港化」抗議

原子力空母「ロナルド・レーガン」と並走する「ヨコスカ平和船団」のヨット=16日午前10時40分ごろ、横須賀港

 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備されていた原子力空母「ロナルド・レーガン」が米本国へ向けて出港した16日、市民団体「ヨコスカ平和船団」はボートとヨットを出し、海上から横須賀の原子力空母の母港化が続くことに反対する姿勢を示した。

 2隻は午前9時に深浦湾(同市浦郷町)を出港。午前10時すぎにレーガンが同基地から出港すると、約1キロにわたり並走した。ピースマークと虹の描かれた帆を掲げたヨット1隻が一時、レーガン船体から約200メートルの距離まで近寄り、抗議の意思を示した。船団のメンバーの1人は、大きな波を揺らしながら横須賀を離れるレーガンに向かって「二度と来ないでほしい」とつぶやいた。

 同船団の新倉裕史さん(76)は「市民に説明なく、横須賀が50年以上も空母の母港となっている。もっと多くの人にこの異常な事態を知ってほしい」と話した。

 「原子力空母の母港化を阻止する三浦半島連絡会」は「レーガンの離日は同時に原子力空母の永久母港化へ道を開く危険な動きだ」などとの声明を出した。

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