新年度から1ヵ月…物理的に距離が取れない“関わりたくない人”とどう接すればいい?今すぐ実践できるテクを精神科医がアドバイス

新年度の人間関係の疲れを癒やす方法について、考えました。

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女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。

今回は、精神科医の藤野智哉先生をスタジオに招き、「新年度になって1ヵ月、心の疲れを解消するヒント」というテーマでMCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、白鳥久美子さん、『婦人公論』元編集長の三木哲男さんが話し合いました。

人と関わるのをしんどいと感じたとき…どうしていますか?

最初に登場したのは、「関わるのが嫌な人がいる」というお悩み。藤野先生によると、新しい知り合いとなじんでくる5月は、しんどさを感じて悩む人が増える時期だといいます。

竹山さんが「仲良くなれそうだと思っていた人の『あれ?』っていう部分が見えてくるんだけど、すでに離れられなくなっている」と言うと、千秋さんと白鳥さんは大きく同意。

実際、「自分が話したことを他のママ友にも話している」「ママ友が、『自分は大手の会社の社員だった』と大声で言う」など、「嫌いなママ友」のエピソードも紹介されました。

藤野先生によると、そういう相手と接するときは、物理的に距離を置くのは難しいので、心理的に距離を置くことが有効。

人間は60%が水でできていることを念頭に、なにか嫌味を言われたときは「水に向かって『なんでこの人は必死なんだろう?』」などと、正面から受け止めないように対処していくとよいのだそうです。

「友達は1人いればいい!」千秋が高校時代に作ったマイルールを告白

「周りにいい顔をしなければと無理をして、疲弊してしまう」というエピソードでは、千秋さんが「最初はハードルを低くしておくほうが生きやすいことに、高校生のときに気づいた」と自分なりのルールを披露。

「好かれようとして頑張ったのに好かれないとショックだけど、1人でも友達ができればいいと思っていれば、2〜3人友達ができるだけでうれしくなれる」と、千秋さんは心の持ち方を語りました。

藤野先生は、「誰のためにどこまで頑張れるか」という「マイルール」を作ることを提案。例えば「相談の電話を受けるのは10時まで」「残業は2時間まで」など、自分の中でルールを作った上で、「周りに頼るのも手段」と考えると心が軽くなるのだそうです。

竹山さんは「周りにはドライと思われるかもしれないけれど、無理して頑張っているとパンクするから」と、思い詰めてしまうタイプの人にエールを送りました。

家族が疲れているときは、「心配している」と寄り添う姿勢で 家族が疲れているときは、「心配している」と寄り添う姿勢で

「部署を異動した夫が上司と合わない上に忙しく、帰宅してもため息ばかりついている」というケースでは、ストレスを抱えた家族との関わり方についても考えました。

そういうときは「『〇〇がつらいんじゃない?』など本人の状況を指摘するよりも、『私は心配』という気持ちを伝えることが大切」と藤野先生。また、本当にしんどいときには休養が必要なので、気晴らしの外出に誘ったりするのも良いとは言えないそうです。

白鳥さんが「夫(お笑いタレントのチェリー吉武さん)が落ち込んでいると『スベったの?』と聞いてしまうし、悩んでいることは隠しがちだから気付いてあげられない」と反省の表情を浮かべると、藤野先生は「まずは自分とのつながりを感じさせて、話しやすい空気を作ってあげることが重要」とアドバイス。

特に子どもは、ストレスを分析したり伝えたりすることが苦手なので、毎日の生活の中で自分が達成できたことを自覚させるための「できたことリスト」を作ったり、「怒りくん」「悲しみちゃん」のようなキャラクターを作り、それをどうしたら倒せるかなど、一緒に考えたりすると良いのだそうです。

千秋さんは「言語化できない『怒り』をキャラクター化して、『少し小さくなったね』と話し合う経験は、大人になってからも役に立ちそう」と、納得の表情を浮かべていました。

人と比べて落ち込むときは、「自分の幸せ」とは何か、書き出してみるのが◎

キラキラしたSNSを見て置いていかれているような気持ちになる、ママ友との会話で自分よりレベルが高いと感じるなど、「人と比べて自分はダメだと落ち込んでしまう」というときは、どうしたら良いのでしょうか?

竹山さんは「こういう場合、戦っても逃げても結論は一緒になることが多いから、すぐに逃げちゃえばいい」と対策を語りましたが、白鳥さんは「人の写真に写っている部屋がきれいだと、『自分はできていない』と思ってしまう」と人と比べてしまう気持ちに共感。

「他人を目指した先に『理想の自分』はいない」と考える藤野先生は、「自分にとっての幸せとは何か?」を考えて書き出すと、気持ちが整理されると説明しました。

「自分にとっての幸せ」が「子どもと過ごす時間」なら、部屋が散らかっていても仕方ないと思えるし、逆に「部屋が整理整頓されていることが幸せ」ならそれを優先すればいい、と藤野先生。

三木さんは「書き出すという作業によって、比較の対象が『他人と自分』から『自分と自分』に変わる。その結果、考えの軸が『自分』に戻ってくる」と、分析しました。

三上アナも、「不安になったり悩んだりしたとき、夫から『何が不安なのか書き出してみたら?』と言われて書き出したら、スッキリした」とその効果を告白。

竹山さんが「オレは腹が立ったことを書き出して、スッキリしている」と苦笑すると、藤野先生は「その紙を捨てると、よりスッキリする」とアドバイスを送りました。

『ノンストップ!』(フジテレビ)2024年5月10日放送より

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