米4月輸入物価、前月比0.9%上昇 約2年ぶり大幅な伸び

[ワシントン 16日 ロイター] - 米労働省が16日に発表した4月の輸入物価指数は前月比0.9%上昇した。伸び率は2022年3月以来、2年1カ月ぶりの大きさだった。ロイターがまとめた市場予想(関税を除いたベース)は0.3%上昇だった。

エネルギー製品などの価格上昇を背景に大幅に伸び、米国のインフレ率がしばらく高止まりする可能性を示唆した。

24年3月の輸入物価指数は0.6%上昇と、前回発表(0.4%上昇)から上方改定された。

4月の前年同月比は1.1%上昇。伸び率は22年12月以来、1年4カ月ぶりの大きさだった。24年3月は0.4%上昇し、23年1月以来、1年2カ月ぶりのプラスとなっていた。

24年4月の燃料・潤滑油は前月比2.4%上昇。3月は5.4%上げていた。

4月の食品・飼料・飲料は1.7%上昇。前月は1.6%上昇していた。

燃料と食品を除くコア輸入物価指数は0.6%上昇。3月は0.1%上げていた。4月の前年同月比は0.4%上昇した。

資本財は前月比で0.1%上げた。自動車・部品・エンジンは0.3%上昇。自動車を除く消費財は0.1%上げた。

オックスフォード・エコノミクスの米国エコノミスト、マシュー・マーティン氏は「4月の輸入物価が大きく上昇したものの、インフレが減速しているという米連邦準備理事会(FRB)の確信が強まるわけではない」とし、「政策当局者は、正しい方向への小さな一歩だった4月の消費者物価指数(CPI)をより重視するだろう」と述べた。

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