チームの勝ち頭の離脱にも悲壮感は…。ここまで今季4勝0敗をマークしている巨人の〝円熟エース〟菅野智之投手(34)が、体調不良のため16日に出場選手登録を抹消された。
チームは17日からの広島戦(マツダ)に向けて福井から移動。阿部慎之助監督(45)は「智之が体調崩しちゃって。(登板を)1回飛ばすから抹消する」と説明した。防御率1・37と抜群の安定感を誇り、4勝は山崎伊と並んでチームトップの勝ち星。順調ならば18日の広島戦(マツダ)で先発予定だった。
当然、実績も十分な右腕の離脱は普通のチームならば大ダメージになるところ。しかし、指揮官を筆頭に落胆ムードは皆無に等しかった。阿部監督は「仕方ないよ、こればかりは」とサバサバと話すと、菅野の症状について「大丈夫だと思います」と最短10日間での復帰を示唆した。
代役の先発は赤星が務める。赤星は今季3度先発したが、ここまで防御率3・43で0勝3敗の成績。救援に回っていたが再びチャンスが訪れた形だ。
大きな動揺が走らなかったのは現在の投手陣の好調ぶりにある。チーム防御率は2・21と安定しているだけでなく、来週の日程も5試合。そのため「先発は〝順番待ち〟の状態」(チーム関係者)だという。
確かに開幕ローテ組のグリフィンとメンデスは二軍調整中。週6試合の日程に戻る28日からの交流戦に向けて調整を進めている。さらに横川、井上ら今季の先発経験者もチャンスを狙っている状態だ。15日のDeNA戦(福井)で2戦連続の先発勝利を飾った堀田も、油断して(先発が)すぐ代わるというところもある」と気を引き締めていた。
菅野の離脱によって〝穴埋め〟の投手が好投すれば、G投の充実ぶりが改めてクローズアップされそうだ。