【体験談】注文住宅の「太陽光発電」つけてよかった理由3選!仕組みやメリットを簡単にわかりやすく解説

よくある注文住宅のお悩みを住宅のプロが解説

近年では住宅の屋根や郊外の空き地などで太陽光発電のソーラーパネルを見かけることが増えたように思います。

太陽光発電が増えているのは、設置することのメリットを感じている方が多いからといえるでしょう。

一般社団法人「太陽光発電協会」が2020年10月30日に公表した資料によると、住宅用太陽光発電(10kW未満)の導入件数(累積)は267万6116件で、戸建住宅総数(空き家は除く)2875万8600戸の約9%となっています。

しかし2012~2014年度の単年度導入件数は年平均で約31万件あったものの、2015年以降は低調が続き、2019年は約15万件となっています。

経済産業省の資料「今後の再生可能エネルギー政策について」によると、太陽光発電(PV)の導入を希望しない理由の上位に以下のようなものがあります。

  • 初期投資費用が高い
  • 投資回収年数が長い

上記から、初期投資や投資回収年数に対する不安が導入に至らない理由といえそうです。

今後さらに導入を進めるためには、コスト面を改善して設置しやすくすることが当面の課題といえます。

今回は、そんな「太陽光発電」に関するさまざまなことを体験談を交えて話していきたいと思います。

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そもそも「太陽光発電」ってどんなもの?

【写真全3枚中1枚目】太陽光発電ってなに?太陽光発電を導入してよかったポイントを次ページで解説

「太陽光発電システム」とは太陽の光を利用して電気を作る発電方法のことをいいます。

「太陽電池」をたくさん集めた「ソーラーパネル」を使用して電気を作っています。

太陽電池とは太陽光エネルギーを電力に変換する「発電機」のことで、太陽光が太陽電池にあたると「光電効果」と呼ばれる現象が起こって電気の流れが生じます。

これが太陽光発電で電気を発生させるおおまかな仕組みになります。

太陽光発電は、クリーンなエネルギーである再生可能エネルギーの代表格といってもよいでしょう。

発電効率は年々向上していて、かつ地球環境保護の観点からも再生可能エネルギーへの注目度が高まっているので、今後も太陽光発電の導入が進むことが予想されます。

ただし、先述の通り初期投資のコストなどの課題もあり、住宅購入において太陽光発電の設置は悩む人も多いものです。

そこで本記事では、注文住宅を購入した人の中から「太陽光発電」にまつわる満足したポイントのある方の意見を紹介したいと思います。

次のような方の実際の体験談を次章では紹介していきます。

  • 【現在の年齢】 40歳代~50歳代
  • 【購入時の年齢】 30歳代~40歳代

太陽光発電の満足ポイント1:蓄電していたので停電時に助かった

太陽光発電の満足ポイント1:蓄電していたので停電時に助かった

「蓄電池付きなので停電しても数時間は蓄電池の電気で過ごすことができます。何度か停電になった際に電気が使用できてよかったです」

蓄電池とは太陽光で発電した電気を貯めておくことができる装置のことをいいます。

日中に発電した電気は家電等で消費されますが、そこで使い切らずに余った電気は蓄電池に貯めておくことができます。

太陽光で発電して余った電気を蓄電池に貯めておくことで、夜間や消費電力の多い時間帯に効率よく自家消費することが可能になります。

そのため太陽光発電システムと蓄電池があれば太陽光で発電した電気を有効に使用することができ、電力会社から電気を買う量を減らすことができるばかりでなく、停電時にも電気を使い続けられるというメリットがあります。

一方、蓄電池は機種によって容量や1日に充電できる回数、一度に使用できる電力量が異なります。

適切な蓄電池を選ばないといざという時に使えなくなってしまうことがあるので、蓄電池を選ぶ際には注意が必要です。

太陽光発電の満足ポイント2:売電できるので貯蓄が増えた

「何もしなくても毎月いくらかお金が入ってくるので貯蓄が増えた」

太陽光発電で発電した電気のうち消費しなかった余剰分は、地域の電力会社に売却して収入を得ることができます。

売電価格は太陽光発電を設置した年度によって異なります。

参考までに、10kW未満の場合には2024年度は1kWhあたり16円(税込)で、10年前の半値以下となっています。

売電価格の減額によって、発電電力は売電よりも自家消費のほうが圧倒的に経済メリットが高いでしょう。

次章では太陽光発電の満足ポイント3つ目と、筆者目線での太陽光発電にまつわるアドバイスを記載しています。

太陽光発電の満足ポイント3:電気代の節約になるし、環境保護にもつながる

太陽光発電の満足ポイント3:電気代の節約になるし、環境保護にもつながる

「電気代の節約だけでなく、結果的に環境保護にもつながるので良い」

太陽光発電は自家発電で電気代を節約できるとともに、太陽光を電気に変換するシステム。

発電時に二酸化炭素を排出することがなく、環境にやさしいのがメリットになります。

国や電力会社は2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること)の実現に向けて、再生可能エネルギーの拡大などの取り組みを進めています。

そこで自宅に太陽光発電を設置して自ら使用する電気をまかない、余剰電力を蓄電池に貯めることで、よりエコロジーな暮らしに繋がるというわけです。

太陽光発電のメリデメを見極めて設置するか決めよう

本記事では太陽光発電システムのメリットや満足ポイントを紹介してきましたが、設置するためには高額なコストがかかり、デメリットや導入時の注意点があります。

具体的には「発電量は天候や季節に左右される」という点です。とくに冬は日照時間が短いので発電量が低下する傾向にあります。

また設置後には部品交換や点検などのメンテナンスが不可欠。

太陽光発電を行うためにはソーラーパネルの設置が必要になるので、屋根の形状や向きに注意しなければなりません。

パネルの設置スペースが確保できなければ十分な発電量が見込めないこともあります。

このように太陽光発電のメリットとデメリットを事前によく理解した上で、設置するかどうかを慎重に検討することが大切です。

参考資料

  • 経済産業省「今後の再生可能エネルギー政策について」
  • 一般社団法人 太陽光発電協会「太陽光発電の状況ー主力電源化に必要な新規案件開発継続ー」
  • 環境省「2050年カーボンニュートラルの実現に向けて」

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