NY外為市場=ドル上昇、4月輸入物価が約2年ぶりの大幅な伸び

[ニューヨーク/ロンドン 16日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。4月の米輸入物価指数の伸び率が約2年ぶりの大きさとなったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制に向けた取り組みがまだ終わっていないとの観測が高まった。

今週発表された経済指標はFRBには朗報となったが、大半の投資家が年内開始と見込んでいる利下げ時期について、政策当局者が大きく見解をシフトさせることはなかった。

米労働省が発表した4月の輸入物価指数は前月比0.9%上昇と、伸び率は2022年3月以来、2年1カ月ぶりの大きさだった。

ナットウエスト・マーケッツのG10FX戦略責任者、ブレイン・デインジャーフィールド氏は「市場は当然、インフレ兆候に極めて敏感であり、今日発表された輸入物価指数の伸び率は予想を有意に上回るものだった」と述べた。さらに、昨日発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は懸念されていたほど悪くなかったものの、FRB政策に対する市場の見通しを大きく変えるには十分ではなく、それが「今日のドルの反発に反映されている」と述べた。

ドル指数は0.27%高の104.47。

ドル/円は0.28%高の155.30円。

日銀が金融緩和政策を維持する一方で、FRBの金利高止まりを背景に米国債とドルにマネーが流れ込んだため、円は今年に入って約9.5%下落している。

ユーロは0.14%安の1.0867ドル。英ポンドは0.13%安の1.1268ドルとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.35%安の6万5088ドルとなった。

ドル/円 NY終値 155.38/155.40

始値 154.66

高値 155.52

安値 154.63

ユーロ/ドル NY終値 1.0865/1.0869

始値 1.0870

高値 1.0875

安値 1.0855

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