ゆっくりと道路を渡る物体 思わず車を停めて手を伸ばすと…沖縄で相次ぎ発見 展示施設に仲間入りも

■ゆっくり横断 名護市

目の後方に赤い模様があるミシシッピアカミミガメ(左)と、アヤミハビル館で飼育されているスッポン(右)

 10日、沖縄県名護市三原の通称「ミチェガチ(道江垣)」の道を車で通ると、ゆっくりと動く物体が道路を横断している。停車して近づくとミシシッピアカミミガメ(ヌマガメ科)のようだ。目の後方にある赤い筋模様が特徴。甲羅の長さは約25センチ、幅約15センチ。

 甲羅に触れると少しぬれていたので、反対側の湿地からはい上がって干潟に向かっていたとみられる。手を伸ばすと首を甲羅の中に素早く引っ込めたが、しばらくして首を出し、草むらの方向へ移動した。

 雑食性のミシシッピアカミミガメは北米原産で別名ミドリガメ。(玉城学通信員)

目の後方に赤い模様があるミシシッピアカミミガメ=10日、名護市三原

■展示施設の仲間入り 与那国町

 沖縄県与那国町にある昆虫展示施設のアヤミハビル館にこのほど、スッポンが期間限定の仲間入りを果たした。同町祖納の田原川の上流付近の道路で歩いているのを、町民が捕獲して同館に届けた。

 スッポンは甲羅の長さが26センチ。同館は来館者が観察できる機会になればと、期間限定で管理することに決定。水を張った入れ物の中で首を長く伸ばし、落ち着いた様子でいる。今月中には自然に返す予定。

アヤミハビル館で飼育されているスッポン=4月25日、与那国町

 同館は世界最大のガ、アヤミハビル(ヨナグニサン)が展示され、生育の時期には幼虫や羽化の様子が実際に観察できる。それ以外にも、町内で見られる生き物が飼育されたり、植物の写真や情報などが展示されたりしている。

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