坂元達裕の古巣オーステンデ、破産が決定…プロクラブとしては消滅へ

昨季まで坂元達裕(現コヴェントリー・シティ)が所属していたベルギー2部のKVオーステンデは、6月3日に破産を申請することを発表した。

KVオーステンデは、VGオーステンデとASオーステンデという2つのクラブが合併する形で1981年に設立されたクラブ。西フランドル地方の港町で、ベルギーでは16番目の規模を持つ都市を本拠地としている。

2013年から2023年まで長くベルギーリーグ1部を戦っていたが、昨季限りで2部へと降格。そして経営難の影響もあって今季は2部でも13位と低迷していた。

クラブのオーナーはパシフィック・メディア・グループという会社であるが、今夏予定されていた株式の譲渡がうまく行かなかったという。

過半数の株式を持っているパシフィック・メディア・グループのポール・コンウェイ氏は、売却先の候補であったアペックス・キャピタルに全株式を譲渡することを拒否し、交渉の進行を阻止しようとしたとのこと。

さらにもし株式の売却が行なわれるならば60万ユーロ(およそ1億円)の手数料を要求し、アペックス・キャピタルに厳しい条件を突きつけたという。

そのためアペックス・キャピタル側が最終的にオーステンデ買収の交渉から撤退し、クラブは来季プロリーグを戦うためのライセンスを取得することが不可能になったそうだ。

オーステンデは現在1000万ユーロ(およそ16.8億円)の負債を抱えているが、アマチュアリーグに降格してしまえばそこで借金を返済するだけの収益を得ることは不可能になる。

したがって、今回オーステンデの暫定管理者であるヴェルナー・ヴァン・オースターウィック氏は6月3日に当局へ破産申請を提出する方針を発表。プロクラブとしてのオーステンデは今季限りで消滅することが決まった。

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パシフィック・メディア・グループのポール・コンウェイ氏はこれまでエスビャーウ(デンマーク)、デン・ボス(オランダ)、バーンズリー(イングランド)、ナンシー(フランス)などを買収してきたがその全てが経営難に陥っており、訴訟を起こされて株を没収されたこともある。

ヴェルナー・ヴァン・オースターウィック氏はクラブの公式サイトで「ポール・コンウェイ氏に対するいくつかの訴訟を起こしている」と語っており、オーステンデでの経営ミスに関しての責任追及を進めているようだ。

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