版画家の名嘉睦稔氏が経営する「ボクネン美術館」、閉館へ 北谷町美浜の売却跡地にホテル計画  

 プロジェクト・コア(沖縄県読谷村、名嘉睦稔社長)が北谷町美浜に所有する商業施設と土地を県外の企業に売却したことが16日、分かった。資産の引き渡し後は県外企業がホテル建設を計画している。施設内には、版画家として活動する名嘉社長が制作した作品を展示するボクネン美術館とオリジナルグッズ販売のアカラギャラリーがあり、両施設は6月2日に閉館して別の場所での開館を目指す。

 同社によると、売却した土地の面積は2644平方メートル。新型コロナの影響による売り上げ減などを受け、2月に県外企業に資産を売却した。

 プロジェクト・コアは資産売却後も本社のある読谷村などでTシャツ販売などの事業を継続する。

 ギャラリーは沖縄市のプラザハウスに移転し、7月中の開館を目指す。美術館も別の場所での継続を検討している。

 施設内にあるTシャツ販売のHabuBox(ハブボックス)アカラ店は6月末まで営業する。これとは別に、ハブボックスは那覇市の国際通りで1店舗を開店する計画もある。

 名嘉社長は、コロナ禍が響いたとし「この場所には愛着もあるが、次世代が活躍できるよう思い切って判断した。今後も挑戦を続けたい」と話した。

 同美術館では、6月2日まで最後の企画展「ありがとう」を開催している。(社会部・知念豊)

ボクネン美術館などが入居する商業施設=4月、北谷町美浜
ボクネン美術館/アカラギャラリー

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