シェブロン、英北海事業から完全撤退へ 残る資産の売却準備

Ron Bousso

[ロンドン 16日 ロイター] - 米石油大手シェブロンが、55年余りにわたって継続してきた英北海での事業からの完全撤退に向け、なお保有している関連資産の売却手続きに入る。そうした計画があることを16日、ロイターに認めた。

マイク・ワース最高経営責任者(CEO)が打ち出した、最も収益性の高い分野に経営資源を集中する方針の下で、世界的な資産構成見直しを行った結果、撤退を決めたという。

シェブロンが現在保有しているのは、西シェットランド沖地区の英BPが操業しているクレア油田の19.4%の権益。この油田は北海最大規模で、日量12万バレルを産出している。

このほか石油ターミナルやパイプラインなどの権益についても売却を目指す考えだ。

業界関係者の話では、これらの売却を通じて税制優遇措置の影響を除いたベースで最大10億ドルを得られる可能性があり、正式な手続きは6月に開始する見通し。

シェブロンは2018年に北海のローズバンク油田の権益をエクイノールに、翌年には北海における大半の資産をイサカ・エナジーにそれぞれ売却している。

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