5月は大谷翔平に“完敗”していたイチロー 衝撃の後半戦…浮かび上がる「.372」の凄み

ドジャース・大谷翔平(左)とマリナーズ時代のイチロー氏【写真:Getty Images】

打率.364で両リーグ1位の大谷…イチローが首位打者となった2004年を振り返る

ドジャース・大谷翔平投手はまたも記録を作ることができるのか。今季は15日(日本時間16日)の試合を終えて、打率.364で両リーグトップに立っている。期待がかかるのが、イチロー氏以来、日本人2人目となる首位打者。前回打率.372で戴冠した2004年のイチロー氏の成績を振り返ってみると、実は同日時点では大谷より打率はかなり低かった。目を引くのは後半戦のすさまじさだ。

イチロー氏は渡米1年目の2001年に打率.350をマークし、日本人初となる首位打者を獲得。2004年にはMLBシーズン最多の262安打、そして渡米後自己最高打率となる.372をマークして2度目の首位打者に輝いている。

ただその2004年は、スタートは決して良いとは言えなかった。4月終了時点では.255と低調。4月最後の試合から16試合連続安打を記録するも、5月15日(同16日)の試合終了時点では、36試合に出場して打率はまだ.313だった。

しかし、ここから打率はグングン伸びていく。20日(同21日)の試合から8度のマルチを含む14試合連続安打を放つと、打率は.341まで上昇。そこから6月終了時点で.315まで下がったものの、7月は月間打率.432、8月は同.463で最初で最後の月間MVPにも輝いた。一気に打率を上げ、ブラディミール・ゲレーロ(エンゼルス)やイバン・ロドリゲス(タイガース)らを抜き去って打率.372で首位打者に輝いた。

大谷は、過去3年を大きく上回る打率で5月を戦っている。そして6月は昨年15本塁打を放つなど得意な月で、更なる成績向上に期待がかかる。イチロー氏以来となる栄誉に向けて、これからも打ちまくるだけだ。(Full-Count編集部)

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