山頂まで往復3時間「駅スタート&ゴール」できる絶景低山3選【福岡編】

天拝山山頂からの眺め(撮影:タムタム)

新緑が気持ちのよいこの季節に、気軽に登ることができる福岡県内の山を紹介しよう。どの山も最寄りの駅から往復約3時間で帰ることが可能だ。電車で行けるとなれば、誰かに車を出してもらう必要もなし。荷物をサッとまとめて出かけてみよう。

■天拝山(てんぱいざん・標高257.4m)筑紫野市

最寄り駅は、JR九州鹿児島本線・二日市駅。博多駅から二日市駅までは普通列車で約25分で到着する。二日市駅から登山口までは徒歩約20分。駅に降りたら「武蔵寺(ぶぞうじ)」を目指そう。隣接の天拝山歴史自然公園を抜けて大きな鳥居をくぐると、そこからきれいに舗装された登山道が始まる。トイレ、自販機がある。

山頂までは1時間~1時間20分ほどで到着する。山頂には展望所があり、眺めは抜群。復路は来た道を戻る以外にも、神社の裏手に奥へと続く道がある。そこからの下山は往路とは様子が異なり、木の根などが張り出す山道だ。「天神の径」の標識に沿って下山すること。復路も約1時間程度だ。

下山後は二日市駅までの途中にある、二日市温泉で汗を流すことができるのもこのルートのおすすめポイントである。

■城山(じょうやま・標高369m)宗像市

最寄り駅は、JR九州鹿児島本線・教育大前駅。博多駅から教育大前駅までは快速列車で約40分。教育大前駅から登山口までは徒歩約20分だ。水場、トイレも完備されている。

登山口から山頂までは片道1時間程度で往復できる。道はしっかり整備されているが、階段が続くためゆっくり歩こう。

6月下旬~7月中旬にかけては希少なキノコ「ウスキキヌガサタケ」が見られる。枯葉の下から出てくるので、登山道以外の場所に足を踏み入れないように気をつけよう。山頂は北側が開けていて、天気がよければ世界遺産の「神宿る島」沖ノ島を望むこともできる。広場にはベンチもあって過ごしやすい山頂である。

■風師山(かざしやま・標高362m)北九州市

最寄り駅は、JR九州鹿児島本線・小森江駅。小倉駅から小森江駅へは普通列車で約10分。駅から降りたら住宅街を抜け、旧・小森江貯水池の小森江子供のもり公園を目指す。駅から公園までは徒歩約25分。トイレがある。

園内の遊歩道の奥から登り始める。稜線に出たら、分岐の標識を見て「風頭」へ。ここから望む絶景は、ぜひじっくり堪能してほしい。その後、風師山へ。ここも眺めがよく、風頭に比べると少し地味な印象があるが、この山のおすすめはもう1つある。

矢筈山(やはずやま)へ続く縦走路がとても気持ちのよいルートなのだ。遠くに船の汽笛の音を感じながら歩く素敵な道だ。右手に小森江子供のもり公園へショートカットできる分岐が出てくるので、そこから下山。ぜひお天気のよい日を狙って歩いてもらいたい。

電車を使っての登山は、車を運転しなくていいのが一番のメリットともいえるだろう。サクッと登って下山後に食事に立ち寄ることも可能だ。今回紹介した山々は低山だがルートをしっかり確認して、この季節の山歩きを楽しんでみよう。

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