おれおれ詐欺容疑で逮捕の高1、特殊詐欺グループの受け子か 暴力団との関係も視野に捜査 那覇署

 那覇署は15日、那覇市の70代女性から現金50万円をだまし取る特殊詐欺(おれおれ詐欺)事件に関わったとして、高校1年の男子生徒(16)=本島南部=を詐欺容疑で逮捕した。署は捜査に影響が出るとして認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は、3月22日に女性のおいの会社関係者を装い現金50万円をだまし取ったというもの。女性は同日午後1時ごろ、おいを名乗る男から電話を受け、「会社の取引で今すぐ現金が必要になる。50万円を貸してほしい」と相談されていた。約3時間後、自宅周辺で、今回逮捕された生徒に現金を手渡したという。

 その後不審に思った女性がおいに相談して、だまされたと気付いた。翌23日に女性が同署に被害届を出した。生徒は県外で別の特殊詐欺事件に関わったとして逮捕され、那覇少年鑑別所に移送されていたという。

 署は、生徒が特殊詐欺グループで現金などを受け取る「受け子」だったとみて、余罪の有無や、暴力団など反社会的勢力との関係も視野に捜査している。

 県警によると、昨年の特殊詐欺の被害は48件で、被害額は約2億円。今年は16日時点で、既に昨年の半数の24件。被害額は約2300万円となっている。

 

(資料写真)パトカー

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