デンマーク、成長率予想を上方修正 製薬大手依存低下へ

[コペンハーゲン 16日 ロイター] - デンマークは16日、今年と来年の経済成長率見通しを上方修正した。雇用と医薬品輸出の好調が背景で、成長が肥満症治療薬「ウゴービ」を生産する製薬大手ノボノルディスクの成功に依存する割合が低下するとの見通しを示した。

政府は、今年の国内総生産(GDP)伸び率を2.7%、来年は1.8%と予想。昨年12月に示した1.4%と1%からそれぞれ上方修正した。

ロセ経済相は声明で、「デンマーク経済は目立って好調。世界的な高インフレ、金利上昇、海外経済の停滞にもかかわらず、デンマークの労働市場も住宅市場も、機能停止していないどころかその逆になっている」と指摘した。

デンマーク経済はノボノルディスクの成功による恩恵を受けており、昨年1.9%となった成長率はおおむね、医薬部門の伸びが支えた。

経済省は、今年と来年の経済成長に占める医薬部門の割合は半分以下になるとの予想を示した。

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