ベテラン麻酔科医役を好演、野呂佳代「大変です!(笑)」

女優・杉咲花が主演を務める現在放送中のドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ/月曜・夜10時放送)に出演している女優・野呂佳代が、大阪・カンテレ本社(大阪市北区)でおこなわれた取材会に出席。作品の見どころや撮影の裏話などを語った。

ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ/月曜・夜10時)に出演中の野呂佳代 (C)カンテレ

本作は、杉咲花演じる「記憶障害の脳外科医」という主人公・川内ミヤビが、葛藤を抱えながらも全力で患者を救おうとする姿を描く医療ヒューマンドラマ。

講談社『モーニング』で連載中のコミック『アンメット-ある脳外科医の日記-』(原作:子鹿ゆずる/漫画:大槻閑人)が原作で、ある事故で脳を損傷したこで過去2年間の記憶がなく、さらに今日のことも明日にはすべて忘れてしまう脳外科医のミヤビが、強引でマイペースな脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)によって再び医師としての道を歩んでいく再生の物語だ。4月15日の初回放送から話題を呼び、第1話の無料見逃し配信は1週間で208万回再生を突破した。

■麻酔科医の先生からツッコミ受けたエピソード語る

本作で野呂は、ミヤビが勤務する「丘陵セントラル病院」の腕の立つベテラン麻酔科医・成増貴子(なります・たかこ)役を演じている。困難な状況でも涼しい顔をして切り抜ける実力者で飄々としているが、医者として再生しようともがくミヤビのことを応援しており、何かと彼女の背中を後押しするという役柄でもある。

そんな頼もしいキャラクターの成増の役作りについて野呂は、「麻酔科医が麻酔をかけた前後で何をメインにやられているのか知らなかったので、撮影前はYouTubeで調べてどういう人が麻酔科医に向いているのか心理面も含めて勉強しました」とコメント。しかし、「麻酔科医はどの手術をするか決まっておらず、深入りせずに全部を見守るのだと知って、いざ撮影現場の専門の麻酔科医の先生に聞いてみたら『全然そんなことはない』と言われて(笑)」と撮影現場でのエピソードを明かして笑いを誘った。

続けて実際の麻酔科医の仕事について、「最初から最後まで患者さんの麻酔のかかり方や心拍数を音と目で見ながら把握して、調節や記録をしたりと、全部において集中しなければいけないと専門の先生に聞きました。本当に大変で、めちゃくちゃ重要な役割です。」と話すと、「また一歩、医療のことを知ることができて、感謝すべき方がいるなと思いました」と敬意を表した。

■優秀な医師を演じるのは「大変です!」

優秀な医師を演じることについては、「大変です!(笑)」ときっぱり。「仕事をしている方ならきっとわかると思うのですが、話をしただけで『この人優秀』と分かるときがたまにあります。そういうイメージで、「成増貴子」を画面で見たときにしっかりした佇まいになるか、自分なりに気にしています」と秘訣を語った。

杉咲演じるミヤビを見守る役どころについては、杉咲の演技力や座長としての気遣いなどの人柄を絶賛。「それはミヤビの演技にもすごく現れているなと思います」と続け、「私も成増を演じる上で、普段感じていることを役に投影させながら、ミヤビを見守っていくスタイルが自然にできています」と賛辞を送った。

ドラマの撮影について語る野呂佳代 (C)カンテレ

また、女優業で活躍する一方でバラエティ番組への出演が絶えず、お笑いが大好きだという一面も持つ野呂。大阪の印象については、「大阪に来ると、芸人さんたちの町という感じで、笑いが溢れる感覚があって。町の人もあったかくて、私はすごく好きですね。関西弁もすごい好きなんです。本当は関西弁で話したいぐらい(笑)」と笑顔に。

さらに大阪で食べたいものを聞かれると、「肉吸い!」と即答。「フジテレビの食堂で食べて好きになったのですが、本場の肉吸いを食べたことがなくて」と話す野呂は近々ハリセンボン・近藤春菜と大阪で遊ぶ予定があると明かし、「春菜に提案してみたいなと思います!」と目を輝かせた。

同ドラマは、毎週月曜・夜10時から放送(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)。5月20日放送の第6話では、ミヤビがてんかん発作を起こして運ばれた患者・山本(鈴之助)を救おうとする一方で、三瓶はミヤビの主治医・大迫(井浦新)が彼女に「重大な嘘」をついているのではないかと疑惑を深めていく姿が描かれる。

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