中国記者の所在不明「深い懸念」 米国務省、武漢のコロナ禍発信

張展氏(ユーチューブから、共同)

 【ワシントン共同】米国務省は16日の声明で、世界で初めて新型コロナウイルスの集団感染が確認された中国湖北省武漢の実態を現地から発信した市民記者張展氏が所在不明になっていると報じられているとして「深い懸念」を表明した。張氏は元弁護士で、発生初期から武漢に入って発信したことで罪に問われ実刑判決を受けた。最近刑期を終えたとされていた。

 国務省は中国当局による「恣意的な拘束と虐待」を批判し、張氏の人権を尊重するよう要求。

 張氏は2020年12月、虚偽の情報を流したとして公共秩序騒乱罪で懲役4年の判決を受けた。一部メディアは張氏が今月13日に上海市内の刑務所から出所したと報じていた。

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