任期満了に伴い14日に告示された群馬県昭和村長選は、いずれも無所属の新人で、元村議会議長の高橋幸一郎氏(70)=糸井、元村議の林祐司氏(69)=生越、元村議会議長の藤井富夫氏(73)=川額=の3人が19日の投開票に向けて支持を呼びかけている。統合小中学校の在り方や人口減少対策などを巡って論戦を繰り広げている。16日は各候補とも選挙カーで村全域を奔走し、熱弁を振るった。
村内の全小中学校を統合して2027年に開校予定の小中一貫校は昨年、総合運動公園(糸井)の隣接地に建設する案が示されたが、住民から不満の声が寄せられた。再検討への期待が高まっている。人口減少に歯止めをかける手腕も村政運営の鍵を握る。三つどもえの選挙戦は終盤に向けて熱を帯びている。
3度目の村長選を戦う高橋氏は、いち早く組織をつくり地盤を固めてきた。村民中心の政治の実現を訴え、村内を駆け回る。
「皆さまの声を聞き、素晴らしい村をつくるため全力を尽くす」と呼びかけ、村民と握手を交わす。当選ラインとみる2千票以上を目標に掲げ、票の上積みを狙う。
林氏は農業委員会長や消防団長を歴任した人脈を生かし、多数の地区に後援会の支部を置いて組織戦を展開。候補者本人も村内をくまなく遊説する。
教育や福祉など村の未来を見据えた公約をアピール。「培ってきたものを政策として訴えていく」と力を込め、有権者と積極的に言葉を交わす。
告示日の約2カ月前に立候補を表明した藤井氏は、後援会の青年部を中心に草の根活動で支持を広げる。村全域で投票を呼びかけ、浸透を図る。
地元の川額で地盤を固めつつ、浮動票の取り込みを狙う。「思いやりにあふれた村づくりのため頑張るのみ」と意気込みを語り、支持拡大に奔走する。
各候補とも17日夜に決起集会を開き、追い込みをかける予定。
13日現在の選挙人名簿登録者数は5467人(男2724人、女2743人)。15日までに205人が期日前投票を済ませている。