日向坂46・松田好花、初写真集で見せた“涙の理由” 毎週のラジオ生放送は「リフレッシュ」の時間

日向坂46・松田好花 クランクイン! 写真:山田健史

日向坂46・松田好花の1st写真集『振り向いて』が5月28日に発売される。学生時代に訪れたこともあるというカナダ・バンクーバにて5泊7日で撮影。スタッフからのサプライズに涙した瞬間も収められ、“泣き虫”のイメージが付いている松田は「私の涙に需要があるんじゃないかと考えてくださったのかも」と笑う。写真集発売に加えて、グループでは選抜制の導入、個人では念願のラジオ新番組もスタートするなど、変化も大きい現在の心境を尋ねた。

■写真集で見せた涙の理由

――撮影地のカナダ・バンクーバーには高校進学前の春休みにホームステイで訪れたそうですね。

松田:そうなんです。2週間ほどの短い語学留学で、スクールで授業を受けたりしました。同じ学校から何人か行っていたので、現地で会ったり。

――そのときにはどこかに出掛けたりもしたんですか?

松田:観光の時間も結構あって、今回も訪れたバンクーバー水族館に行きました。水槽の中に入った気分になれるコーナーみたいなものがあって、そこで撮った写真が当時の携帯に残っていたんです。今回の撮影でもそのカットを再現して撮ったりして、懐かしかったです。

――『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポンX(クロス)』(ニッポン放送/毎週木曜24時)でもお話しされていましたが、撮影初日、スタッフの皆さんからのサプライズに涙したとか。

松田:初日の撮影がある程度終わって、夕食を食べつつ、その様子を撮影していただいていたときに突然、「このちゃんにサプライズでみんなで手紙を書いてきました」と、スタッフの皆さんそれぞれが、写真集への思いを書かれたお手紙を目の前で朗読してくださったんです。もう感動して涙が溢れてしまって。

――その涙の瞬間も収められていますね。

松田:まさか初日からそんなサプライズがあるとは思っていなかったので感動も増して、気づいたら涙していました。今回の写真集や普段もグループのメイクを担当してくださっているヘアメイクさんが発案してくださったそうなんです。私には“泣き虫”のイメージがあるので、私の涙に需要があるんじゃないかと考えてくださったのかもしれません(笑)。

――きれいな涙でした。写真集の公式エックスでも紹介されていましたが、「全世界待望の水着カット」と「全宇宙待望のランジェリーショット」も収録されています。

松田:全世界…本当に恥ずかしい(笑)。

――撮影のため、体づくりなどされたのでしょうか?

松田:ツアー期間中で日常的に踊ったり動いたりしていたので、「痩せないといけない」という意識もなくて、「ありのままの私」というか、特に準備はせず自然体で撮影していただきました。

――どちらも初めての撮影ですが、やはり緊張も?

松田:撮影のときはそうでもなかったんですけど、撮影の前に、衣装を決めるフィッティングのときのほうが緊張しました。実際に着て見てもらうので、逆に冷静すぎるというか(笑)。ただ1度見ていただいていたので、撮影では緊張せず臨むことができました。

――改めて撮影を振り返っていかがでしたか?

松田:とにかく本当に楽しかったです。撮影は5泊7日だったんですけど、初日にお手紙を頂いて皆さんの思いを知って、チームの士気も上がって。7日間、共に過ごすことでだんだん打ち解けていって、まるで楽しい旅行のようでした。撮影は朝早くて夜遅いスケジュールではあったんですけど、つらいと思ったことは1度もなく、ずっと幸せを感じていました。気づかないうちに、自然な表情を捉えてくださったカットも多くて、“自分も知らない自分”をたくさん見られる写真集になったと思います。

■選抜制移行後の実感「少しずつ受け入れてくださっているのかな」

――グループでの活動についても伺いたいのですが、今月発売の11thシングル「君はハニーデュー」から“選抜制”が導入されました。これまで“全員選抜”を続けてきた日向坂46にとって大きな変化ですね。

松田:選抜制については四期生が加入した時点で、正直勘づいたところはありました(苦笑)。三期生は少人数での加入でしたけど、12人も一度に加入するってことは、そのうち…と。なので、想像していた未来ではあったんです。

でもいざ実際に「今回から選抜制です」と言われて、選抜メンバーの発表のあと、名前を呼ばれなかったメンバーが目の前にいる光景を見たときは、心苦しく、「一緒に歌えないんだ」という悲しさを覚えた瞬間ではありました。

――『日向坂で会いましょう』(テレビ東京/毎週日曜25時20分)で、選抜発表の様子が映し出されていましたが、すごく緊張感が伝わってきました。「選抜制度を導入します」と、あのとき初めて聞いて、すぐにフォーメーション発表があるわけですよね。

松田:そうです。だから感情が追いつかなくて。

――松田さんは2列目のポジションですが、自分の名前を呼ばれた瞬間はどう思いましたか?

松田:全員が表題曲を歌えていた環境から選抜制になって2列目を頂いたってことは、さらに気を引き締めて頑張らないといけない、と改めて強く感じました。

――そんな選抜発表から、歌番組の出演など活動がスタートしました。

松田:発表があってから、レコーディングやMV撮影、「5回目のひな誕祭」や歌番組の出演など活動する中で、おひさま(=日向坂46ファン)の皆さんも、少しずつこの体制を受け入れてくださっているのかなという実感はあって。「ひなた坂46」(アンダーグループの呼称)のMVもできて、お互いに高め合えているんじゃないかと思うんです。このまま2分化しすぎることなく、日向坂46全体のチームとして頑張れたらと思っています。

■ラジオ生放送は「リフレッシュ」の時間

――松田さんといえばラジオのお話も。4月4日から『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポンX(クロス)』が始まりましたが、ここまで生放送をされてみていかがですか?

松田:すごく楽しんでいて、リフレッシュになっています。『オールナイトニッポン0(ZERO)』では、月に1回2時間の放送で少し話し足りないところはあったので、思う存分お話しできるありがたさがあって。その時々の新鮮な話題を話せたり、リスナーの皆さんとコミュニケーションを取れたりできるのが本当にうれしいです。1週間の中で、時間が経つのが1番早く感じるお仕事です。

――「リフレッシュ」ということは、“仕事”という感じはあまりなく?

松田:それがなくて。いいのか悪いのか、“部室にしゃべりに行く”みたいな、本当にゆるい感じなんです。ニッポン放送で2年半くらいラジオ番組を持たせていただいて、スタッフさんとも一緒に作り上げているチーム感があるんです。放送作家はずっとサトミツさん(佐藤満春)が務めてくださっているんですけど、ブースでサトミツさんが前にいらっしゃるとなんか話しやすいんですよね。

――先日、『ローソン presents 日向坂46のほっとひといき!』(TokyoFM/毎週金曜11時30分)を担当している河田陽菜さんにもラジオについてお聞きしたんですけど、松田さんはトークのために、「細かくメモしている」と話していました。

松田:携帯のメモにササッと打ち込むくらいなんですけど、面白いと思ったことは忘れないうちにメモするようにしています。「なんか気になるな、ちょっと話したいな」っていうことはできるだけストックしておく意識はあります。

――私もラジオをよく聴くのですが、深夜の生放送って、眠れないときなんかに聴くと、ホッとするんですよね。“今、誰かがしゃべっている”という安心感があるというか。

松田:わかります! 今この瞬間にラジオブースでしゃべっている人がいるんだって思って、さらにリスナーさんからのメールが届いて掛け合いが生まれたりしてるのを聴くと、ワクワクしちゃいますよね。

――日向坂46としていろいろな活動があると思いますが、松田さんにとってラジオの仕事はどういう存在ですか?

松田:“私を私らしく居させてくれる場所”です。普段から自分の行動や言葉がそのままグループのイメージにつながるという意識はあるんですけど、ラジオに関しては、番組名に自分の名前が入っているのもあって、「もっと自分の色を出していいんだよ」とスタッフさんから言ってくださったことがあって。だからそんなに気張らず、考えすぎず、自分らしくやっていけたらと思います。

――いいですね。リフレッシュにもなるし。

松田:すごくなります。長く続けていきたいです。

――ちなみにきょう(取材日)は水曜日ですが、あすの放送のトークは決まっているんですか?

松田:実はまだ何も決めてなくて。当日に考えるかもしれません(笑)。

(取材・文:堀タツヤ 写真:山田健史)

日向坂46・松田好花1st写真集『振り向いて』は、講談社より5月28日発売。価格は2400円(税込)。

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