imase「これからも等身大の曲を」 満員のラゾーナ川崎でアルバム『凡才』リリースイベント開催

imaseが1stアルバム『凡才』を5月15日にリリース。同日、アルバム発売を記念したイベントを神奈川県・ラゾーナ川崎にて開催した。

イベントはトークとミニライブで構成されていた。司会を務めるラジオDJ・樋口大喜から紹介を受け、imaseは歓声を浴びながらステージに登場。早速、『凡才』が「オリコンデイリーアルバムランキング(2024年05月14日付)」に3位でチャートインしたことを知ると、「めっちゃ嬉しい!」「皆さんのおかげです」と喜びを露わにした。

アルバムタイトルの『凡才』には、楽器経験がなく、歌が上手いわけでもない“凡才”の自分が、どうすれば多くの人に聴いてもらえるか試行錯誤しながら制作した楽曲が詰まっていることから名づけられたという。さらに、世界中から愛されている“盆栽”のように、自分の曲が海外にも届くようにという意味を込めたダブルミーニングになっているとのこと。

アルバムには、これまでの約3年間で作り出した楽曲に、新曲を加えた計19曲が収録されている。大ボリュームの内容に、「だいぶストロングだと思うんですけど」と樋口から尋ねられ、「そうですね」と笑いながら答えるimase。しかし、どれも当時の自分が想いを込めて作ってきた曲ばかりだとし、「今までの自分を振り返れるようなアルバムになっている」と語った。最後に、集まったファンへのメッセージを問われると、「自分についてわかるような一枚になっていると思います。ぜひチェックしていただけたら嬉しいです!」と笑顔で呼びかけた。

バンドメンバーをステージに呼び込み、ここからはミニライブへ。まずはデビュー曲の「Have a nice day」でライブをスタートし、imaseはラゾーナ川崎の2階、3階から観ているファンへも大きく手を振る。「Happy Order?」ではステージを跳びはねながらこの場を存分に楽しむ姿を見せ、そんなimaseの様子に観客もノリノリに。ライブが始まる直前に「めちゃめちゃ緊張しいなんですよ」と漏らしていたが、そんな緊張をまったく感じさせないパワフルなステージを届けた。

1曲目に披露した「Have a nice day」も今作に収録されているが、MCでimaseは、「今聴き直すと、“もっとこうすればよかったな”と思うこともある」と明かす。一方で、その時の自分にしか作れない部分もあるといい、「これからも等身大の曲を作っていきたい」と今後の活動への意気込みを語った。

優しいファルセットが光る「でもね、たまには」を届けたあとは、「アルバムに入っている新曲を1曲やろうと思います!」と、「BONSAI」を初パフォーマンス。3年間の歴史が詰まったアルバムの1曲目に相応しい、これまでの自身のことを歌った楽曲である。imaseもお気に入りの曲だといい、「いろんなことを振り返るきっかけになった」とも話す。

バンドメンバーの紹介を経て、ラストは彼の名前が日本を飛び越え、世界へと大きく広がるきっかけとなった「NIGHT DANCER」を披露。軽快なビートに合わせて観客の大きなクラップが響き渡り、この日いちばんの盛り上がりを見せた。

音楽経験ゼロから、わずか3年で目まぐるしい活躍を見せるimase。3年間の集大成とも言える名刺代わりのアルバムを携え、6月からは自身初のアジアツアー『imase 1st Asia Tour “Shiki”』も控えている。“凡才”だと称する彼の音楽は、日本のみならず国外へと大きく広がっていく。彼がこの先もどんな輝かしいストーリーを見せてくれるのか楽しみだ。

(文=かなざわまゆ)

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