「ショート動画」でバズりたい…再生数が伸びない人が大体見落としていること【TikTok・YouTubeの登録者数100万人の経営者が解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

ショート動画を配信していると、再生回数を増やすことに熱中してしまいがちですが、それは本来の目的ではないはずです。本稿では、YouTubeチャンネル登録者数100万人越えの株式会社リンクロノヴァで代表取締役社長を務める長野雅樹氏と、株式会社リセンダーの社員としてSNS企画・演出などを担当する鈴木啓太氏による著書『結果を引き寄せる完全版YouTube TikTokビジネス活用術』(KADOKAWA)から一部抜粋し、バズるために必要なことについて解説します。

ショート動画でバズるために大事なこと

バズると、再生数が一気に増えて登録者数の増加に直結します。再生数が伸びずに誰も見てくれないような動画を量産し続けることほどしんどいことはありません。

そこでいかに手っ取り早くバズる仕組みを作れるかと考えることは悪いことではないでしょう。しかし、バズることに集中するだけでなく、「バズった後にどうなりたいか」を明確にすることが一層重要になります。

「バズった後」の考え方

ここで目標を見出す方法を紹介します。

TikTokでもYouTube Shortsでもどちらでもいいですが、気になる人やすごいと思った人を数名挙げてみて、彼らの動画を最初から順番に全部視聴してください。どういう遍歴があって、現在にたどり着いたのか見えてくるものがあります。コンテンツの内容の移り変わりや登録者数、再生回数の変化を見ることで、どんなことを考えていたのか少し感じることができます。

自分たちがこれから歩みたいと思っている道にはどんな歴史があったのか? その歴史を経て、どのようなファンがついていて、世間からどう見られているのかしっかり見極めることで得るものがあるはずです。

そんな人の動画を少なくても3名分ぐらいは視聴してみてください。この作業をすることで、自分たちがバズった後にどうなりたいかがはっきりするはずです。

[図表1] 動画制作の試行錯誤と、視聴者のフィードバックの関係性

バズったらSNSで集客がしたい…

SNSで何をしたいかということを考えて、仮に今回は集客することが結論だったとした場合、そこに対してどんなマーケティングをしていくのかを考えることになります。そのうえで、具体的に行動していきます。このマーケティングの部分は専門業者に外注してしまう会社も多いのですが、自分たちだけでもある程度マーケティングが行えるように解説していきます。

他人の動画のどこを見て、なにを学べばよいのか

まずはTikTokをやっているある程度世間に認められているクリエイターの中で、好きな人・気になる人・今伸びている人を定点観測(ベンチマーク)の対象に選びましょう。よく知らないけれど、聞いたことがあって影響力があるインフルエンサーでも良いです。

彼らの動画を一番最初から順番に見ていきます。過去にどんな動画を配信してきて、コンテンツをどのように変化させ、今にたどり着いたかのかをトレースします。これが動画を作っていこうとしている人にとって未来の歴史です。これから同じようなルートを進むこ
とになるので、先取りしてチェックしてください。

[図表2]インフルエンサーの歴史を見る

ベンチマークの対象とした人がやっているTikTokだけでなく、YouTubeやInstagram、X(旧Twitter)といったSNSを一通り観察して、自分がSNSで何をしたいかというところにたどり着いているのかをまず見てみます。どのクリエイターを見ればいいかわからなければ、まず私たちの動画の遍歴を順番に見てください。

動画を視聴するときに気にしてほしいのが、カット数の多さです。カット数が多いクリエイターは伝えたい意図を盛り込んで動画を編集しているパターンが多いので、編集なしで動画をアップしている人に比べて完成度が高い傾向があります。ベンチマークしている人たちについても、初期の頃に比べて最近はカット数の増減があるし、どこを切り取っているのかを見ていくとコツみたいなものに気づく可能性があります。

長野 雅樹

株式会社リンクロノヴァ

代表取締役社長

鈴木 啓太

株式会社リセンダー

社員

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