「生活費に使った」経理担当の女性職員が3800万円を横領 商工会の定期預金を複数回にわたり引き出す

福岡商工会連合会は17日、岡垣町商工会の経理担当だった女性職員が、商工会の定期預金約3800万円を横領し懲戒免職処分にしたと発表しました。

元女性職員は事実関係認める

福岡商工会連合会によると、岡垣町商工会の元女性職員(60歳)は、経理を担当していた2008年から2021年にかけ、商工会が長年貯蓄してきた定期預金から10数回にわたって金を引き出しあわせて約3800万円を横領しました。

定期預金は、庁舎の回収や退職する際の記念品、イベント開催、車の修理や購入、事務局長らの退職などの資金として貯蓄していたもので、この元女性職員は1回あたり50万円から350万円を引き出していたということです。

「残高証明」ないことを不審に思い

今年4月、決算監査の資料を作成する際、ほかの職員が残高証明がないことなどを不審に思い上司に報告。内部で調査したところ横領が発覚したということです。

この元女性職員は当時、定期預金や普通預金をひとりで管理していました。聞き取りに対し事実関係を認め「生活費に使った」と話しているということです。

5月14日付けで懲戒免職処分となっています。

監査書類の偽造も

17日会見した福岡商工会連合会の初田寿専務理事は、「公的な機関でありながら今回大変申し訳ない。今後再発防止策を策定しまして組織をあげて取り組んでいきたい」と謝罪しました。

「元女性職員は長く勤務していて業務に精通していた。監査の際には残高証明を偽造していたため見抜けなかった。私たちのチェック体制が甘かった」「非常にまじめで仕事にも熱心、周囲からも信頼のある職員だった。周りは非常に驚いているような状況」だと話しています。

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