日経平均は4日ぶりに小幅反落、前日高の反動 円安は支え

Noriyuki Hirata

[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比132円88銭安の3万8787円38銭と4日ぶりに小幅に反落して取引を終えた。米国市場で株安となる中、前日の上昇の反動で売りが優勢だった。一方、為替が円安に振れたことは輸出関連株を中心に支えになった。TOPIXは小高かった。

日経平均は359円安で寄り付き、一時380円安の3万8539円56銭に下落した。中盤に日銀の国債買い入れオペのオファー額が据え置かれたことが伝わると「安心感が出た」(国内証券のアナリスト)といい、下げ幅を縮小。ドル/円がやや上昇したことも支援材料になった。一時77円安まで下げ幅を縮めた。

市場では「手掛かりに乏しい中、グロースが売られてバリューが買われ、前日の動きの巻き戻しとなった」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との声が聞かれた。前日に上昇していた半導体関連やハイテクの一角が売られた一方、前日に下落した銀行や自動車はしっかりだった。

中国で4月の経済指標が複数発表されたが市場予想からの振れは上下まちまちで、株価への影響は限られた。中国国家統計局が発表した4月鉱工業生産は予想を上回った一方、4月小売売上高は下回った。

TOPIXは0.3%高の2745.62ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.29%高の1413.17ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆0236億3700万円だった。東証33業種では、値上がりは銀行や電気・ガス、輸送用機器など21業種で、値下がりは精密機器やその他製品、化学など12業種だった。

東京エレクトロンやファーストリテイリングは軟調。アステラス製薬は弱かった。一方、トヨタ自動車やニデックが堅調。三井住友フィナンシャルグループは年初来高値を更新した。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.33%安の632.98ポイントと小幅に3日続落し、昨年10月以来の7カ月ぶり安値となった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが999銘柄(60%)、値下がりは592銘柄(35%)、変わらずは59銘柄(3%)だった。

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