FC東京助っ人DF「責任を感じている」 横浜FM戦で復帰に意欲、攻撃陣封殺の鍵となるのは?

FC東京のエンリケ・トレヴィザン【写真:Getty Images】

エンリケ・トレヴィザンは横浜FMの強力な攻撃陣と対峙へ

FC東京は、5月19日に行われるJ1リーグ第15節で横浜F・マリノスと対戦する。前節の名古屋グランパス戦(1-3)から一夜明けた16日のオフを挟み、17日に横浜FM戦に向けた練習を開始。名古屋戦の先発メンバーが軽いリカバリーのメニューを行ったなか、途中出場した選手や出場機会のなかった選手たちは、約1時間のトレーニングを行った。

第7節の鹿島アントラーズ戦(2-0)を最後に完封試合のないFC東京。得点数はリーグ最多の25だが、一方で失点数はリーグワースト5位の23。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で決勝まで勝ち上がっている横浜FMの攻撃陣を、どれだけ止められるかがこの試合でも鍵になる。

第13節柏レイソル戦(3-3)の試合終盤に負傷してベンチに退いていたブラジル人DFエンリケ・トレヴィザンは、前節の名古屋戦ではベンチ入りしたが出場機会はなかった。それでもすでにプレーできる状態に戻っており、全体練習後にも、居残りトレーニングを行っていた。「個人的に問題はありませんし、調子もいいです」と、自身のコンディションが万全であると語った。

失点が続いていることについて、エンリケは「点を多く取られている試合も続いています。私たちセンターバック(CB)は守ることが役割ですから、非常に責任感を感じています。ただ、攻めも、守りも、チーム全体でやることなので全体がもう少しアジャストしないといけません。もちろん私たちが中心になってやる必要があるので、次の試合に失点をせずに、また勝ち続けられるようにしていきたいと思います。コミュニケーションをとって、オーガナイズ(組織)を高めて、そこをもう少し良くすればもっといい守備ができると思います」と、修正を誓った。

横浜FMの攻撃陣には、昨季のJ1得点王であるFWアンデルソン・ロペスを筆頭にFWエウベル、FWヤン・マテウスとJ屈指の攻撃力を誇るトリデンテがいる。アンデルソン・ロペスは11試合6得点1アシスト、エウベルは7試合1アシスト、ヤン・マテウスは9試合1得点2アシストという数字を残している。

エンリケがプレーすることになれば、アンデルソン・ロペスとのマッチアップも予想される。アンデルソン・ロペスにボールを入れさせないのか、入れさせてそこでボールを奪いに行くのか。その狙いを聞くと「どちらも大切だと思います」と、ブラジル人DFは答えた。

「ボールを入れさせないことが一番大事です。ボールが入らなければ点は入らないわけですからね。とは言っても、相手はそこにボールを通してくるでしょうから、入った時も警戒しないといけません。コンパクトにしてスペースを与えない。彼に時間を与えないことが大事だと思います」と言い、「3トップは強烈ですし、彼らだけではなく横浜FMは素晴らしいチームで、対戦相手として難しい相手だと思っています。そういう厳しい相手に勝てば、私たちもよりいい状態になると思うので、勝ちたいです」と、アジア王者に王手をかけている相手に勝つことで、チームが得られるものの大きさに言及した。

この試合では「ブラジルフェスタ」と銘打たれ、サンバショーなども行われる。「私たちにとっていい形で試合が終わればと思います」と、エンリケは笑顔を見せた。FC東京にはエンリケ以外にも、ここ5試合で4得点のFWディエゴ・オリヴェイラ、スーパーサブとして流れを変えるFWジャジャ・シルバがいる。試合後、どちらのブラジル人が笑顔を見せているかにも注目したい一戦だ。(河合 拓 / Taku Kawai)

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