坂東龍汰、『366日』で「青春を取り戻したような気持ち」 高校時代と将来の目標を明かす

広瀬アリスが主演を務めるフジテレビ系月9ドラマ『366日』が、毎週月曜21時より放送中。本作は、HYの楽曲「366日」にインスパイアされたオリジナルラブストーリー。高校時代に実らなかった恋を追い求める主人公・雪平明日香(広瀬アリス)と同級生・水野遥斗(眞栄田郷敦)が、12年越しに思いを告白し、交際に発展。同級生に祝福され、この上ない幸せを手にした明日香だったが、遥斗は予期せぬ悲劇に直面する。

月9ドラマ初出演となる坂東龍汰が演じるのは、高校時代から遥斗が明日香に思いを寄せていることに気づいており、2人の恋を応援している小川智也。高校時代は遥斗と同じ野球部だった智也は、高校卒業してからも野球への情熱は消えず、社会人野球の道へ進んでいる。

そんな坂東に、自身とも「似ている」という智也の役作りをはじめ、幼なじみ役の広瀬や眞栄田郷敦らの印象、今後の展望について話を聞いた。(編集部)【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

――『366日』の撮影現場はいかがですか? 広瀬アリスさんと眞栄田郷敦さんが『めざましテレビ』(フジテレビ系)で「坂東くんが盛り上げてくれるので一気に仲良くなった」と話していましたが。

坂東龍汰(以下、坂東):全員おしゃべりなので、僕だけが喋っている感覚はないですね。広瀬さんが一番喋りかけてくれています。長濱(ねる)さんも綱(啓永)も自分の世界を持ちつつ、「高校生ってこんな感じだったよね」と空気感を作ってくれていて。第2話以降はシリアスなシーンがあり、回想シーンが救いになっています。そういう意味では制服を着るとみんな人が変わるというか(笑)。一気に解放されている感じはありますね。

――初回の放送は皆さんでご覧になったそうですね。

坂東:そうなんです。これから長い旅が始まるので、「一致団結できたらいいね」という流れでそうなりました。当日は綱だけ現場があったので一緒に観ることができず、残りの4人で集まりました。もう各々が観ながら喋りたいことを喋っていて、全然集中できませんでした(笑)。

――副音声的な感じだったのでしょうか?

坂東:副音声どころじゃないです。雑音です。長濱さんは明日香が映るたびに「かわいい~!」と騒いでいました(笑)。

――坂東さんから見て、広瀬アリスさんと明日香が似ているところがあれば教えてください。

坂東:広瀬さんはみんなを引っ張っていってくれる“姉御肌”です。でも演じる明日香は自分に自信がないという役柄なので、広瀬さんと明日香のギャップは結構大きいと思います。

――長濱ねるさんはいかがですか?

坂東:長濱さんは普段話しているときは優しい雰囲気ですけれど、演じている莉子はサバサバしていて男まさりな部分もある。普段とは違った強い女性を演じることになるので、役に入ったときのスイッチの切り替えは素晴らしいですね。

――綱啓永さんは?

坂東:綱は役柄と一番似ていないと思います。和樹はいろいろなものを抱えている役なので。綱も普段はすごく明るくて現場のムードメーカーなので、役に入ったときとのギャップがすごいなと思いました。

――眞栄田郷敦さんについてもお願いします。

坂東:郷敦は、遥斗を「眞栄田郷敦」という人間の魅力にうまく近づけていけている感じがします。郷敦が演じる遥斗は、最初に僕が脚本を読んで受けた印象とは違って、遥斗を郷敦という人間の魅力マシマシで演じているのが素敵だなと思います。郷敦はパッと見がクールな感じだけれど、話すとかわいい部分があるんですよ。急に少年のような笑顔を見せるので、そこが遥斗というキャラクターを演じるときのいろんな場面に効いている気がします。切なく見える瞬間が多いですね。

――印象に残る遥斗のシーンは?

坂東:僕は回想の明日香と遥斗が好きです。第2話の回想で、「おはよう」と言うシーンの破壊力はすごいなと思いました。「眞栄田郷敦すげーな! ここまで持っていくか!」って。カッコよすぎてファンになっちゃいましたね。声が良いですよね。毎朝起きたときに、あの「おはよう」を言われたいです。朝焼けの中2人で自転車を漕いで「髪型変えた?」「どっちも似合う」って……「いいかげんにせーよ」と思いながら観ています(笑)。

――では、坂東さんと智也は似ていますか?

坂東:智也と僕は遠からず、ですかね。僕自身も人といるときに、周りの人が楽しくいてくれたらいいなと思うタイプなので。1人でいるときは静かだけれど、3人くらいになると頑張って盛り上げてしまうところは似ていると思います。それと、何かに打ち込み始めたら止まらなくなる部分は一緒かもしれないです。僕も結構周りが見えなくなっちゃうタイプなので。

――今後、智也も誰かと恋愛に発展するのかが気になります。

坂東:智也は女っ気がゼロなんですよね。野球が恋人ですから。でも、そんな智也にも春がくればいいなという感じで見守っていただければうれしいです。

――智也は、ひじに痛みがあるような描写が出てきていますよね。

坂東:智也がそれとどう向き合っていくかが描かれるのは、第5話以降ですね。そろそろ第5話・第6話の撮影に入るので、なんとなく頭の片隅に置いて演じています。やはり今は、遥斗のことで揺れている自分の状態を大事にしたいので、そこまでそっちに思いを馳せるということはしていません。そのときが来たらいろいろ感じることはあると思います。

「『366日』の楽曲の儚さと切なさに気が付きました」

――HYの「366日」は知っていましたか?

坂東:「366日」は高校1年生くらいのときにカラオケで知って、それからよく歌っていましたね。それこそ友達が失恋したときにあえて歌って泣かせにいくということをしていました。

――「傷をえぐらないでくれ」と言われそうですね。

坂東:「えぐらないでくれ」と言いながら、えぐってくれというって感じ。だからそういう曲をガンガン入れました。歌詞の“君”とか“あなた”を失恋した相手の名前にしたり、めちゃくちゃえぐっていきましたね(笑)。

――このドラマで改めて「366日」に触れることになって感じたことがあれば教えてください。

坂東:「こんなに切ない曲だったんだ」と思いました。以前までの僕は単にメロディーが好きで歌っていたんだなとと。だから、改めてこのドラマの台本を読んで、「366日」という楽曲の儚さと切なさに気が付きました。

――坂東さん自身は高校時代、どんな青春を過ごしてきましたか?

坂東:高校のときは北海道にいましたが、だいぶ好奇心旺盛な高校時代でした。通っていた学校がシュタイナー教育で、1年生から12年生がずっと同じ場所で授業を受けていたこともあり、今でも先輩とすごく仲がいいんですよ。6個上の先輩とは自転車仲間で、ツーリングにも行っています。遥斗たちのように同級生というわけではないけれど、関係は似ていると思います。

――青春っぽい恋愛に憧れる部分は?

坂東:憧れましたよ。僕のクラスはたった9人しかいなかったので、なかなかドラマのようなシュチュエーションにはなりませんでした。だから、『366日』のキュンキュンシーンを観て、青春を取り戻したような気持ちになりましたね。

――智也は頑張り屋なところがありますが、坂東さんが今頑張りたいことは?

坂東:やはり仕事ですね。とくに海外の作品に参加してみたいという思いはずっと持っています。いつかタイミングがあればオーディションを受けてみたいです。韓国映画も中国映画も好きなので、国にはこだわらず機会があれば果敢に攻めていきたいです。英語、中国語、フランス語、韓国語……言語問わず挑戦していきたいです。
(文=Nana Numoto)

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