「目標である世界一のバレーボールプレーヤーに」 石川祐希がイタリア・セリエAペルージャへの移籍会見

2024‐25シーズンからイタリア・セリエAのペルージャへ移籍する石川祐希【写真:月刊バレーボール】

男子日本代表でキャプテンを務める石川祐希が5月17日(金)、都内で記者会見を行い、2024‐25シーズンからイタリア・セリエAのペルージャへ移籍することを報告した。

石川は星城高(愛知)を卒業した2014年、中央大1年時の8月からモデナを皮切りに、ラティーナ、シエナ、パドヴァと、イタリア・セリエAの各チームでプレー。2020‐21シーズンから4シーズンはミラノでプレーし、直近の2023‐24シーズンはプレーオフに進出。最終的にミラノはチーム史上最高となる3位の成績を収め、その3位決定戦で、石川自身もMVPを獲得する活躍を見せた。

新たな所属チームとなるペルージャは、2023‐24シーズンを制した王者。プレーオフのファイナルでは、髙橋藍を擁するモンツァを倒して頂点に立った。石川にとってイタリア・セリエAで10シーズン目のプレーとなる来季は、世界屈指のリーグでのタイトル獲得を目指す。

移籍の経緯や新シーズンへの意気込みを語った【写真:月刊バレーボール】

今回の移籍に関して石川は、「1月の末くらいから話し始めて、イタリアに残りたいという思いと、僕の目標の一つであるトップチームでプレーしたいという思いがあった。他のクラブからのオファーもあったが、選手や監督も含めて、今の僕に合っているんじゃないかと思い、ペルージャとの契約を決めた」と経緯を語った。

ペルージャは2023‐24シーズンの王者として、ヨーロッパ各国の強豪クラブチームによって争われるチャンピオンズリーグの出場権も獲得しており、「僕自身、初めての大会ですが、優勝を目指して戦っていきたい」と意気込みを見せた。

大きな決断を後押ししたもう一つの要因として挙げたのが、ペルージャのアンジェロ(・ロレンゼッティ)監督の存在だ。「僕がイタリアでの1年目にプレーしたモデナの(当時の)監督であり、再び同じチームでプレーできることが楽しみ。成長した姿を見せたい」と“恩師”への思いは熱い。

そして、「大きな選択だと思っている。ここから新たなスタートで、僕の目標である世界一のバレーボールプレーヤーになれるチャンスが目の前にある。そのチャンスをつかんで、目標に少しでも近づけるようなシーズンにしたい」と表情を引き締めた。

石川はこの後、5月31日(金)から男子日本代表に合流し、福岡県北九州市の西日本総合展示場で開催されるネーションズリーグ第2週から出場予定。パリオリンピックに向けてチームメートとの息を合わせ、コンディションの向上に努める。

会見の最後に石川は、「パリオリンピックではメダル獲得という目標をしっかり達成して、いい状態でペルージャでの新しいシーズンに臨みたい」と今の心境を言葉にした。ひと言ひと言、自身の思いを確かめるように紡ぐその姿には、バレーボールプレーヤーとして新たな境地に挑む強い決意が感じられた。

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