『帰ってきた あぶない刑事』舘ひろし&柴田恭兵インタビュー“ぶっちぎり”のバディでしょ!

1986年のTVドラマ放送開始から38年、映画は『さらば あぶない刑事』以来8年ぶりとなる最新作『帰ってきた あぶない刑事』に主演している舘ひろしと柴田恭兵。数多くの社会現象を巻き起こし、ドラマ&映画史上において伝説を作った「あぶない刑事」シリーズの新たな1ページとなる今作について、二人に話を聞いた。タカ&ユージの名コンビぶりがうかがえるインタビューをお届けしよう。(文・清水久美子/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

舘ひろし プロフィール

1950年3月31日生まれ、愛知県出身。1976年、映画『暴力教室』で俳優デビュー。近年の主な出演映画に『終わった人』(2018)、『アルキメデスの大戦』(2019)、『ヤクザと家族 The Family』(2021)、『ゴールデンカムイ』(2024)などがある。

柴田恭兵 プロフィール

1951年8月18日生まれ、静岡県出身。1975年、東京キッドブラザースに入団しキャリアをスタート。主な出演映画に『集団左遷』(1994)、『半落ち』(2004)、『北のカナリアたち』(2012)、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(2020)などがある。

──『帰ってきたあぶない刑事』は、とても面白くて楽しくて、観たら幸せな気持ちになりました!

舘 それは良かった! こちらも幸せな気持ちです。

──8年ぶりの「あぶ刑事」ですが、柴田さんは激しいアクションシーンも多かったですよね。どのような準備をして撮影に臨みましたか?

柴田 特別に筋トレしたりとかは全くなくて、僕は普段から好きな草野球をやっているので、盗塁のサインが出たら走らないといけないから、アクションもその延長でしたね。

──舘さんがバイクに乗りながら銃を撃つシーンも健在ですが、今回現場で何か変わったと思ったことはありましたか?

舘 すごく変わりました。今回は、TVシリーズで監督を務めてきた原隆仁さんの息子さんの原廣利さんが監督を担当したんですが、スタッフも若い人ばかりで、カメラワークもかなり違って、色々な角度で何回も撮るという手法でした。全く新しい『あぶ刑事』になっていると思います。

──逆に、変わらないと思ったところは?

柴田 8年ぶりなんて全く感じないくらいの、安定のチームワークですね。年を取れば取るほど、舘さんのいぶし銀のような、落ち着きのあるダンディーさが増しているので、僕は大好きなんです。タカとユージがいるだけで、どんなシーンでも空気感に気負いがないし。安心して見ていられるというところは、38年経っても変わらないですね。

舘 恭サマとの二人の関係は、初日からもう全然変わらないです。(仲村)トオルとオンコ(浅野温子)の4人の関係も、距離感もそのままです。

柴田 でも、今回の温っちゃんの登場シーンは凄かったよね!?

舘 彼女は年と共に破壊力が増しているよね(笑)。トオルは全く変わらず、いまだにあのトロい感じの後輩キャラを演じてくれているし、二人とも素晴らしいです。

──「あぶ刑事」は横浜が舞台ですが、ここ数年で横浜はだいぶ変わりましたよね。今回も横浜で撮影されましたが、横浜の変わらない魅力、もしくは変わったなと思ったところを教えてください。

舘 横浜は海があって、すごく濡れた街で、エキゾチックな感じがします。東京は割と乾いた街だから。たくさんビルが建ったり、今まで海だったところが陸地になったりしていますが、それでもやっぱり本質は変わっていないと思います。

柴田 横浜には街の顔がいっぱいあって、中華街や山下公園、港の見える丘公園などはずっと変わらないですよね。昔は大通り公園のど真ん中で、カースタントができて、車がひっくり返ったりとか、銃撃戦をしたりとか、街中でそういう撮影をさせてもらって楽しかったんですけど、今はそういったことができなくなってしまいました。でも、今でも横浜は、どこを撮っても絵になる街だと思います。

──タカとユージが観る人を惹き付ける、ずっと変わらない魅力はどんなところだと思いますか?

舘 あなたは、どんなところが魅力だと思う?

──軽快で面白い掛け合いはもちろんですが、内に秘めた熱いものを二人とも持っているところが魅力だと思います。

舘 その通り!(笑)

(舘ひろし)hair&make/岩淵賀世 styling/ 中村抽里
(柴田恭兵)hair&make/澤田久美子 styling/ 古舘謙介

『帰ってきた あぶない刑事』2024年5月24日(金)公開

刑事を定年退職後、ニュージーランドで探偵事務所を開業した鷹山敏樹(舘ひろし)と大下勇次(柴田恭兵)が、8年ぶりに横浜に戻ってくる。

二人を追いかけてニュージーランドに行った、元同僚で親友の真山薫(浅野温子)は行方不明に。そんな中、香港在住の日本人弁護士が何者かに殺害される事件が発生。事件に何かひっかかりを感じた鷹山は、横浜港の埠頭で見かけた劉飛龍(岸谷五朗)を訪ねると、劉飛龍にはステラ・リー(吉瀬美智子)というビジネス・パートナーがいた。ステラが昔の恋人に似ていることが気になる鷹山。

その頃、横浜で開業した二人の「T&Y探偵事務所」に永峰彩夏(土屋太鳳)がやって来る。彩夏は母親の夏子を捜してほしいと依頼してくるが、夏子は鷹山と大下の旧知の女性だった。二人は夏子の消息を調べるため、かつての後輩で現在は横浜港署捜査課長の町田透(仲村トオル)のもとへ行くが、町田は二人が“あぶない”調査をしないか心配になる。

鷹山敏樹(舘ひろし)

通称タカ。「T&Y探偵事務所」の探偵。元横浜港署捜査課刑事。日本一“Dandy”な探偵。銃とバイクの腕は今も超一流。

大下勇次(柴田恭兵)

通称ユージ。「T&Y探偵事務所」の探偵。元横浜港署捜査課刑事。日本一“Sexy”な探偵。軽快な走りと華麗なドライビングはまだまだ現役。

『帰ってきた あぶない刑事』
2024年5月24日(金)公開
日本/2024/2時間/配給:東映
監督:原廣利
脚本:大川俊道、岡芳郎
出演:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、土屋太鳳、西野七瀬、早乙女太一、深水元基、ベンガル、長谷部香苗、鈴木康介、小越勇輝、杉本哲太、岸谷五朗、吉瀬美智子

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