【動画】ヨルダン川西岸:危険にさらされる医療支援の現場

パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のトゥルカレムとヌールシャムスの難民キャンプが5月6日、イスラエル軍による激しい攻撃を受けた。そのなかで、国境なき医師団(MSF)が支援する「容体安定化ポイント」も攻撃された。これは、侵攻が続く中で病院に行けない状況に置かれた人びとへの応急処置室だ。

救急隊員に対する嫌がらせや暴行が繰り返され、安心して患者の救助に向かうことはすることはできない状態だ。救急車もイスラエル軍の検問所などでブロックされ、患者を載せて病院に向かうことができない。

病院へのアクセスを軍用車で遮断するなど、イスラエル軍による医療への妨害は容認できない。

攻撃の2日後の現場から、MSF副プロジェクト・コーディネーターのビビアン・ブルイアーが報告する。

ビビアン・ブルイアー副プロジェクト・コーディネーター

5月6日、トゥルカレムの町と避難民キャンプに攻撃があり、約24時間続きました。2日後の8日にキャンプを訪れると、多くの家や水道、衛生、電気などのインフラ設備が破壊されていました。

今トゥルカレムキャンプの容体安定化ポイント(応急処置室)にきています。ここは国境なき医師団が支援していますが、今回襲撃を受けました。

キャンプにとって容体安定化ポイントはとても重要です。我々は治療のためキャンプに入ることが許されています。 けが人が攻撃の中病院へ行くのは不可能だからです。

しかし、ここで医療支援を行うことは安全ではありません。数週間前ヌールシャムスキャンプで我々が訓練したスタッフが足を撃たれ、彼を病院に連れていくのに7時間以上を要しました。

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