Tellus、複数の衛星データを1つであるように連携させる「ハーモナイズ化」技術など研究開発

Tellusは5月17日、令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(応募テーマ名:衛星リモートセンシングビジネス高度化実証)において、New Space Intelligence(NSI)とともに採択されたことを発表。本格的な研究開発に着手するという。

ビジネス活用や社会実装が期待されている衛星データだが、同社は衛星データごとに仕様が異なることや、衛星データを検索する際に専門知識が必要とされるなど、現状はユーザーが必要な衛星データにたどり着くことが困難になっていると説明。その結果、衛星データを活用した社会課題の解決や衛星リモートセンシング市場の創出が遅れていると指摘する。

これらの課題に対応すべく、衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」に、NSIが研究開発する、異なる衛星データ同士を調和させる「ハーモナイズ化」技術を実装するという。この技術は、さまざまな衛星画像を時系列に補完し合うため、センサーごとの特徴、衛星ごとに違うバンドの波長域、大気の状態による見え方の違いを考慮しながら、複数の衛星データを、あたかも1つのデータであるかのように連携させるものだという。

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また、ハーモナイゼーションされた衛星データと信頼性評価・検証を踏まえた構築手法により、衛星データを利用した信頼性の高いグローバルインデックスを構築する。さらに、専門知識が必要となる衛星データの検索については、大規模言語モデル(LLM)技術などを活用することで、より簡単に衛星データを見つけられる環境をTellus上に実装すべく研究開発するとしている。

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